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時間をたっぷり使うアイスブレイクの際に気を付けたい3つのこと

アイスブレイクといえば会議やワークショップの導入の際に取り入れられるため、どちらかと言えば短い時間でサクッと、というパターンが多いと思います。ですが、参加者同士の打ち解け具体を重視する場合は、時間をかけてアイスブレイクを行うということもあると思います。

今回の記事では、これまでお伝えしてきた「アイスブレイクをやってみた」のなかでも時間をかけてアイスブレイクを行った事例を通じて、時間をたっぷり使うアイスブレイクを行う際のポイントをお伝えしていきたいと思います。

今回は以下の方々に協力していただきました。

Aさん 20代 女性 大学勤務
Bさん 20代 女性 会社員 
Cさん 40代 女性 会社員

なお、今回は時間の都合上、最初にAさんとCさんが、二人でアイスブレイクを行い、その後にCさんが退席→Bさんが途中参加、というやや変則な形での開催となりました。なので、二人同士のアイスブレイクと捉えていただけると良いかと思います。

「ウインドウズ」で気を付けたいポイント

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はじめにAさんとCさん(途中参加でBさん)で行ってもらったものは大定番のウインドウズ(やり方についてはこちらの記事を参照) です。自分の名前を含めて9個の項目を埋めて自己紹介していくものですが、今回は9個全ての項目を紹介するのではなく、それぞれの項目から気になるものを他の参加者に選んでもらい紹介していく方法を取りました。

参加者の感想から2つのポイントを抜き出して紹介したいと思います。まずは一人目の感想です。

派生して話が出来たので緊張がほぐれた。時間設定が短いとどのくらい話していいか悩ましいから、時間はたっぷり取った方がよさそう。

そしてもう一名の方からの感想です。

8つの答えを自分から説明するのではなくて、相手が気になることを質問する形で話せたのがラクでした。自分から話すと、相手が関心を持ってくれているのか分からなくて、つい時間内に終わらせることだけ優先して、細かい話はしなかったと思います。関心をもってもらう感覚が良かったです。

ウインドウズ では紹介する項目が多いので、流れ作業のように一通り紹介して時間が来てしまうこともありますが、今回は①聞きたい項目を相手に選んでもらう②派生した内容で話しを続けてもらう、の2つができたので、話の深堀りができ「緊張もほぐれた」という結果も得られました。

やり方にとらわれず、使える時間に応じてアレンジすることで参加者の打ち解けやすさの向上にもつながりそうです。ウインドウズは9項目を埋めるため参加者によっては項目を埋めることに時間を要してしまうこともあるため、4マス自己紹介のように項目を減らし、その分項目の深堀りをすることで参加者同士をより知るきっかけづくりにつながることも考えられます。

【評価(参加者全体の平均)】
①抵抗のなさ(ハードルの低さ) ★★★★
②緊張の解れ具合        ★★★★✴︎
③ルールのわかりやすさ     ★★★✴︎
所要時間:33分(途中参加のBさん分を含む)

「バーチャル背景自己紹介(背景美術館)」で気を付けたいポイント

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続いてAさんとBさんに行ってもらったのは背景美術館です(やり方はこちら)。

今回もZOOMを使用して行いましたが、いわゆるバーチャル背景を設定して自分を紹介する写真を掲示してもらうアイスブレイクです。やや設定が難しいのですが、今回も参加者の感想から「バーチャル背景の設定にハードルが…」という声もあったので、説明は入念に行っておく必要がありそうです。

例えば、文字だけの説明だけではなく、設定方法のスライドを用意するなどデバイス側で設定が必要なものは視覚的な説明方法も必要そうです。また使用するデバイスもPC、タブレット、スマートフォンと大きく分けて3分類できるのでそれぞれに合わせた説明も準備しておくと万全だと思います(結構デバイスによって表示される画面が違うので文字の説明だけでは伝わりにくいこともあります)。

なお、バーチャル背景の説明の際に次のように案内していましたが、Bさんからは「テーマがあらかじめ決まっていたため分かりやすい」と感想をいただきましたので参考として案内文を掲載したいと思います。

「背景美術館」
1.事前にスマホやPCに入っている、下記テーマに沿った画像を見つけておく(なければweb上の画像でも可)
2.テーマに沿って自分の選んだ画像をバーチャル背景設定、あるいは、画像共有し、それを選んだ理由を他のメンバーに紹介する。(背景や共有ができない場合、スマホをカメラに近づけても良い)
3.テーマ①が終わったら②、③と繰り返す
☆時間があれば聞きたいこと、話したいことをお互い話してもOK!

テーマ①:自分を紹介する画像
例:趣味、大切なもの、大好きなもの、好きな風景、輝く自分、自分らしい、、などの画像
テーマ②:おいしい食べ物
例:好きなラーメン屋の醤油ラーメン、自作の上手くいったお菓子、、などの画像
テーマ③:インパクトある写真
例:大きすぎる犬、可愛すぎる子猫、作りすぎた餃子、衝撃の瞬間、、などの写真

アイスブレイクでは、ウインドウズ のような自己紹介項目のピックアップや共通点探しのような共通項目のピックアップなどそれぞれの内容に応じて当てはまる項目を考えていきますが、何も指標がないと意外に項目が出てこないという場面もよくみられます。そのため、予めテーマや具体例を提示することで参加者が発意しやすい工夫を用意することも大切だと思います。

【評価(参加者全体の平均)】
①抵抗のなさ(ハードルの低さ) ★★★★
②緊張の解れ具合        ★★★★
③ルールのわかりやすさ     ★★★★✴︎
所要時間:25分(AさんとBさんだけ)

まとめ

今回は時間をたっぷり使ったアイスブレイクの実践でしたが、その中で得られたポイントとして次の3つが挙げられると思います。

①お互いを知り合える「深堀り」の仕組みをつくる
②使える時間や参加者の状況に応じてやり方を変えてみる
③事前準備が重要!参加者が発意しやすい仕組みをつくる(テーマ設定や例の提示)

時間のあるアイスブレイクの場合は、お互いに気になる項目を話し合うような方法を取ることで深堀りができ、より参加者同士が知り合えるきっかけづくりに貢献できそうです。また、アイスブレイクやワークショップは水物とも言えるので、その時々の状況に応じてアレンジすることでよりその場にあった実践が可能になると思います。そして、事前準備を入念に行い、事前にもしくは状況に応じて例示などをすることでより参加者が話しやすい状況を作ることが可能になると思いました。

ぜひ参考にしていただければ嬉しいです!

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