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不安のもと

大体の不安というものは「将来起こるかもしれないこと」だ。

よくみる不安妄想ツートップの1つは、怪我をしたり楽器を壊したりして弾けなくなったらどうしよう、というやつ。

一方で、弾くことはなんて辛いんだろうと思う日もある。これは今現在のしんどさ。楽譜を準備し事前に音をさらって、休日の少なくない割合の時間をやりくりして練習に出かけ、悩み、どうしてこんな思いをしてまでやっているんだろうとため息をついた日も少なからずある。

それでも、息切れしながらもそんな今を失うことは怖いのだ。それくらい自分自身に深く入り込んでいて、それでいて失うことを想像できるくらいには脆いものなのかもしれない、今というもの。不安を除くには、ただ一生懸命今できることをやるしかない。積み上げてきた日々の繋がりの先に今があって、これからがある。

しばらく中断していた練習を再開してみたら、それはびっくりするくらいスッと私の日常に戻ってきた、ように感じた。当たり前のように、道具を準備をし、楽器を背負って電車に乗り、少なくない時間をそこに費やす週末。15年以上やってきたものは、3ヶ月ごときでなくなりやしないのだ。大丈夫。まだやれる、進める。


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