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いままで読んだアジャイル本 vol.4

以下で投稿したシリーズの第4弾です。

今回は前回の第3回で紹介した組織アジャイルについて、実際に導入して実践している企業での話が書かれている本を紹介してみようと思います。
組織アジャイルっていうもの自体はなんとなく分かったけど、実際に実践していいる企業においてはどんな状態になっているの?って気になってるひとの参考になれば幸いです。

こちらはmixiの新卒1期生で現在はレクターという会社の広木さんがいままでの経験をもとに不確実性に向き合う思考法について記載されている本。本のタイトルからするとアジャイルとは一見全然関係ないように思えるけど、エンジニアリング組織においての1番の課題を不確実性への対応と考え、その不確実性に対応するためにアジャイルという考えがでてきて、その手法によってどう不確実性に向き合っていくのかといったことが記載されていくといった内容。
著者とは年齢も近くおそらく同じ時代のシステム開発を経験しているからか、個人的にはどのアジャイル本より共感できてアジャイルへの理解が深まった大好きな一冊。

こちらは昨年2023年に出版されたソニックガーデンの倉貫さんの本。先ほどの広木さん同様にソフトウェア開発が如何に不確実性が高いかということをシステム部門以外の人にも分かりやすいように書かれている。例えば、エンジニアの職種を家を建てるときの設計士と例えて、設計士を増やしても家が建つのが早くならないのと同様にエンジニアを増やしてもシステムのリリースは早くならないといった感じで説明しているのは面白いなと。
アジャイルソフトウェア開発宣言でも記載されている「契約交渉より顧客との協調を」を実現するのに役立つ内容が詰まった一冊。

こちらはプレゼンと独特の見た目で有名な澤円さんの本。直球のアジャイル本というわけではないけど、「みんながのびのびと働ける環境」を目指してムダな会議を減らしたり、相手の立場に立ったコミュニケーションの仕方についてだったり、失敗を可視化してすぐ修正するような文化など、アジャイルマインドの目指すべきことがマイクロソフトでは実践されていたということを感じ取れる内容。

良い人脈やイノベーションを起こすポイントとして、なるべく多くのひとにギブファーストでアウトプットすることが大事とされていて、まさにその通りだと感じたのでこのnoteを再開するきっかけともなった一冊。

マイクロソフト繋がりで最近話題のこちら。アジャイル関連のカンファレンスでも良く登壇されている牛尾さんの本。米国のマイクロソフトにおいてはアジャイルマインドが文化として根付いているという話が実体験を元にした具体的なエピソードとともに語られていて、どれも参考になる話ばかり。

例えば、「Be Lazy」というもの。こちらは「より少ない時間で価値を最大化するという考え」で、アジャイルと通じる点も多く一流のエンジニアが「いかにやることを減らすか」といった点を日頃から意識しているのかを窺い知ることができる。
また、会議での持ち帰りをなくすことだったり、早く失敗することを推奨する文化、現実をみて納期を変更するのは「善」という考え、会議で自分の意見を伝えるディスカッションのコツ、「仕事を楽しんでいるか?」ということを確認する文化、生産性を上げるのに必要ななのは学習などなど、幸せに働くための数多のTipsが詰まった一冊。

途中にあるアジャイルに関するコラムにて、マイクロソフトのソフトウェアプロセスの専門家サム・グッケンハイマーが「ウォーターフォールは一切メリットがない」と言い放ってたという話も印象的。

最後は世界最高のデジタル銀行と言われるシンガポールのDBS銀行でのアジャイルの取り組みが載っているこちら。DBS銀行では組織変革のために2016年頃から全社でアジャイルを取り入れて、具体的に以下のような取り組みを社内で行なっていたという。

  • 仕事を楽しむ文化「A Joyful Work Culture」

  • ABCDE(Agile, Be lerning, Customer obsessed, Data driven, Experiment and take risks)

  • MOJO(Meeting Owner Joyful Observer)

  • PRIDE!(Purpose-Driven, Relationshi-led, Innovative, Decisive, Everything Fun!)

それぞれの取り組みの詳細については長くなりそうなんで割愛するけど、大企業においてアジャイルを組織的に広げていくにはこういった標語みたいなものをつくっていくという活動も非常に重要なんだと気づけたと同時に、やはりアジャイルにおいては「仕事を楽しむ文化」が何よりも大事なんだなと改めて思うことができた一冊。

ということで・・

第4回はここまで。実際に組織アジャイルを実践している企業での実態を知りたいって思ってたひとの何らかの参考になってれば幸いです。
次回は、実際にアジャイルを実践していくときに読んで参考になった本を紹介できればと思います。ではまた!

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