私の広報失敗談 ~メディアが求めるものを提供できない広報~

仕事をこなす度に反省点ばかりのコウタロウ、せっかく失敗しているので皆さんに共有し、少しでも同様のことが減ればーー 最近体験したばかりの失敗談では、関係者全員の時間を無駄にしたのでした。

何を失敗したのか

広報の仕事は、こちらからメディアさんにアプローチして始まるものと、メディアさんから「こういうテーマで取材したい」と企画書をもらい始まるものがありますが、今回は後者のケースでした。大抵取材前に、メディアさんと事前にやり取りをしてどのような要素が欲しいのかを把握したうえで、自社の中で「この話ならこの部署かな」とネタを持っている部署や人へ取材交渉してから取材に臨むのですが、コウタロウはここでミスしました。

取材当日、取材に協力してくれた社員はメディアさんが聞きたい内容の話を持っていませんでした。例えるなら、わざわざ来てくれた客人をもてなす際、「地元の寿司屋に行きたい」と言われたのにハンバーガーチェーンに連れて行くようなものです。そこでいくらスシを出せと言われても、それは出ない。その場にいる全員の時間が無駄になり、両者の間で取材をセッティングしたコウタロウは「穴があったら入りたい」心境だったものの、当然そんな穴は無いのでした。

なぜそんな失敗をしてしまったのか

原因は幾つかありますが、
自分で考えずに取材手配を進めてしまった
が最も大きなものです。取材対象部署については部内でアドバイスをもらい、そこで思考停止してとにかく段取りを進めてしまいました。これがいけなかった。責任逃れをしているわけではなく(結果に対して責任を負うのはコウタロウなので)、当該案件の担当として取材趣旨を深いレベルで理解していなかったので、提案してもらった取材対象者が趣旨に沿っているか判断できなかったのです。
これを防ぐためには取材趣旨を理解することに加え、取材対象として浮上した人には広報の立場からメディアさんの聞きたいことをぶつけて、どんな答えが返ってくるかを確認することが有効ですね。というかこれをやっておかないと、当日になって対外的に話してはマズい内容が出てきて「あっ ここはナシでお願いします!!」と慌てる可能性がある。ああ、なんて危ういことをしていたんだろう。。

こうして考えてみると、メディアさんをアテンドする仕事へのスタンスは自分が原稿を作成する仕事と比べて緊張感が欠けていた気がする。どこかに「両者の間を繋ぐだけ」という考えがあったのかもしれません、当事者意識の欠如です。しかし、メディアさんの発信力は自社のそれとは比べ物にならない。自分たちでは届けられない人たちにも届けることができるので、基本的なスタンスを変える必要がありそうです。
どう変えようか、そうだな、「友人に恋人候補を紹介する」シチュエーションと似ているかもしれない。まず申し出をくれた人の求める条件を掴んだうえで、その要素を持つ人を探し出す(学生時代何度かやったなあ)。ただ昔のように「純粋に両者の幸せを願うキューピット」ではなく、常に自社のメリットを狙う「邪なキューピット」として頑張っていこうと思います。

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