息子と海。親父の感情スイッチがバグる
息子と浜辺で水切りをしたら、不思議な感情が沸いてきて親父の感情はバグりました。
久しぶりの父子サイクリング。天気も良く、ギア付きの新しい自転車をゲットした小学二年生の息子は、ずいぶん調子が良さそう。穏やかな海辺の道を5キロほど走ります。
ゴールの公園に到着、二人でお菓子タイム。奥様チョイスのお菓子の詰め合わせには、パイの実やコアラのマーチなど、彼の好きなものがたくさんです。
そこでふと思い出しました。
公園から歩いてすぐの場所に浜辺があったな。
「海に行ってみる?」と聞くと
「行く行く!」と喰いつく息子。私も彼も、海が好きなのです。
50メートルほどの小さな浜辺に着くと
「こんなところに砂浜があったんだ!」と驚いた様子。
ダテに自転車でウロウロしているワケじゃないんだよ、とドヤ顔の私。
海では、すぐ近くに小魚が泳いでいます。
しばらく魚を観察していると、ふと足元に平べったくて良い感じの石を発見しました。
そういえば最近やってなかったな、水切り。
実は私、子どもの頃は水切りができなかったのですが、数年前にできるようになったのです(遅い)。
指を石の角に引っ掛け、サイドスローでシュッと投げると、石は水面を数回跳ねました。
気付けば息子も、石を投げています。
しかも、これまでは普通に投げるだけだった彼が、水切りに挑戦しています。
何度かやってみるものの、なかなかうまくいきません。
よしよし、父ちゃんが教えてあげよう。
・上から投げるのではなく、横から投げる
・平べったい石を選び、指を引っ掛け回転をかける
息子には「回転をかける」が難しいようでした。
「コマまわしをイメージしてみて。自分の腕を紐だと思ってごらん」
とアドバイスすると要領を掴んだようで、何だか良い感じ。
そして何回かの後、見事成功!
彼にとって、生まれて初めての水切りの瞬間を迎え、「やった~~!」とはしゃいでいます。
なんだろう、この感じ
もちろん、息子が水切りを成功させたこと、その瞬間を見れたことは嬉しいのです。
でもそれとは別に、不思議な気持ちになりました。
浜辺には息子と私の二人だけ。
キラキラ輝く穏やかな海に向かって、一生懸命石を投げる息子を後ろから見ていると、
なんだか、そこに自分の人生の全てが詰まっているような感覚が沸いてきました。
これまで感じたことのない気持ちになって、今でもうまく言葉にできないのですが、
大げさに言うと「あ、俺、人生の目的を達成しちゃった?」みたいな感覚でした。
ただ海に向かって石を投げているだけなのに、
別に水切りに情熱を燃やしているわけでもないのに、
親父の感情スイッチがONになってしまい、もはやバグみたい。
思い返してみても謎ですが、忘れたくないので記事にしてみました。
歳を重ねると、感受性が豊かになるのかもしれません。
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