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文学フリマ京都へ向けて 自分のとか、フリーペーパー編

 どうして委託を始めたかと同様にフリーペーパーについても二回前だっけ?の記事にて触れているので、さっそく作品の解説と宣伝をしてみたいと思う。

 まず、しばや まさるの詩集四冊。

 「ころされてひんし」は〈現代詩〉を知って間もなく、楽しいな~、ヒャッホー!だけで書いていた〈詩〉で構成した詩集。この時期、詩人はおろか、書き手との繋がりはほぼなかったし、この詩集の完成もありTwitterを始めたり、周囲を少しだが見るようになった。見てはいるが柔軟性はないので人間関係はお察しですけどね。
 赤のレザック紙を使用した表紙はドラゴンクエストの瀕死時、ステータスが赤くなるあのイメージ。だからなんだって話だが。好きだったので、ドラクエ。一番書きたい詩を下手くそだったなりに活き活き?書いている感じなのかな。

 「おうじSUMMER」は〈現代詩〉を知る前に書いていた詩がほとんどで、今見ると恥ずかしすぎる感じもするが、割と老若男女問わずうけが良いのはこの詩集かもしれない。「ころされてひんし」と作製時期(元々手織りの詩集)は違うものの、製本は同時。表紙の写真は地元で撮影している。    SUMMERってあるけど夏の写真だったかどうかは憶えてない。昔、バンドを組んでいて、解散後すぐに書き始めたのでなんというか、ド直球というか尖ったものも多いイメージ。世界を知らないなりに世界を知ろうと空回りしてた、「若いな若造」ってやつ。

 「詩編ンダ者勝チ」は〈現代詩〉にふれ、そろそろ方向性に悩みだした頃に一旦纏めた詩集。悩みつつも、まあ、とにかく数を書こう!が強い時期だったし、まだ書くことがとにかく楽しかった。表紙はラクガキしてたらええやんコレってなってそのまま採用。全体的にはなんとなく「喪、葬」のイメージ。方向性はブレつつも今のしばや まさるが出来上がるきっかけになった一冊。

 ここまでは雰囲気として「楽しい詩」であり「みんなやろうぜ詩!」であり、何となく軽い感じというか、詩心だとかってのは誰もにあるし、みんなが始めてくれたらいいな。ってノリは強かった。でも現実問題、ただ書くだけなら楽しいんですけどねえ。やっぱり軽々しくやろうぜ!とはもう言えない。それはここで語ることではないから割愛するけど、そう思うようになっての新刊が次。

 New!「詩人ニハ梔子ヲ」は出来立てホヤホヤの詩集。詩誌で佳作、選外佳作になったものを加筆修正したり、新作書いたり、自分の中で編み方を考えた、つもり。〈詩〉というものに触れてしまったが最後、毒にやられたみたいに身体は蝕まれていく。進化らしい進化というわけではないだろうし、楽しみ方もまた、違う。けれど、ポイントオブノーリターン。僕にとって書くことが必要になってしまったという感覚。
 皆で輪になって踊りましょう。ではなくなって。「あなたも詩を?ではよい死を。」みたいな。
 ページ数は今までの倍ぐらいあって、ここからがしばや第二章みたいになる予定。ある意味では一番方向性ブレてて暴れ気味かもしれないが、これ以上は拡がらないような気もする。あとは収束というか、密度をあげる作業に努めたい。

 さて、お次はフリーペーパー。コラボしてください!って声をかけて作っている、「亡キニ詩モ非ズ」シリーズ。文学フリマ京都にはVol.3と4を持っていきます。詩の紹介ってのは死ぬほど難しいし、ここが一番悩んだのだが自分なりの紹介をして終わろうと思います。
 文フリ開催直前になってしまって、非常に申し訳ないです。

 「亡キニ詩モ非ズVol.3」
 ゲストは高雄 宥人氏。批評とか合評じゃない、配布のために詩の感想を考えるってのは本気で難しい。でもまあ、言わずもがなコラボさせて頂いている時点で最高に良い詩(詩だけじゃないのだけども)を書く書き手、ってのは前提で話を進める。
 フリーペーパーには高雄宥人氏の詩が二編入っているのだが、詩集「春の残影」や詩誌の入選作、Twitterの短歌も含め、外の世界を内に取り込んでから外にぶちまけ、また内へ…の繰り返しを行っている印象を受け、密度というよりストイックな独白を思わせる。
 読んだとき、意味や文章そのものはとりあえず分かったような感覚になるけれど、どうしても解らない。あえて有機物を無機物にした上で色付けをしている感じで〈無〉とは違った感じ。
 これは僕のイメージ(全部そうだけど、より極端な見方)でしかないが、人間らしい文体だけれど、単語のチョイスはどこかメロコアでもありテクノというか(無茶苦茶書いてるな)、一瞬人間味を消すような単語が入ることで世界観が確立されているように思った。
 ちなみに、フリーペーパーの中身だとかレイアウトだとか、PC及びデザインセンスが壊滅的な僕を助けてくださいました。感謝致します。
 
 New!「亡キニ詩モ非ズVol.4」
 ゲストは榎本 いずみ氏。詩、写真、デザイン、短歌、何でも出来る方(だと認識している)。詩は(詩も)切り取り方の大胆さ、潔さは真似できるものじゃないし、この続き(視えない部分)はどうなっているのだろう?というワクワク感を残してくれるという意味では強すぎる。短めの詩が多い書き手で、フリーペーパーもそうだけれど、瞬間的なパンチ力は最強クラスだと思っている。
 そういう意味で、榎本いずみ氏の写真やデザイン(Twitter)が滅茶苦茶好きでVol.4の表紙はお願いして作って頂きました。感謝です。僕がキノコ講座で撮ったやつだっけかな?の謎キノコの写真を良い感じの表紙に仕上げてくださった。キノコの色は灰色になってキノコ?!ってなるけど、よく見ればキノコ。
 割と平易な単語で、構築される語りすぎない世界って真似しようとすると痛い目みますよ。詩集出たら欲しい、写真集出ても欲しい、今はそんな感じですかねえ、ハイ。
 あと、今回のフリーペーパーで短歌に初挑戦して榎本いずみ氏と二首ずつ並んでるのですが、しばやのは甘めに見てください。

 ちなみに、ご存じの方もおられるかと思いますが、このお二人は今年の詩と思想の読者投稿欄・最優秀作品に選ばれたまさにそのお二人なんですよね。なので、おっ、しばやコビッコビに媚びたな!って思われるかもしれませんが、賞決まる前にコラボ決まって製作始めてるし、良い作品ばっかありゃあ、選ばれるな…って思うし、良い作品を作る人とはコラボしたいですよ。賞とってからじゃあ忙しくなっちゃってコラボできないかもしれないじゃないですかあ。僕、芽は出ないですけど目は出てるぐらい良いですからね。
 ともあれ、あまりこういうの書くの得意ではないし、アレなんですけど、受賞おめでとうございます。こっちはこっちでただただ、配っていきたいと思います。
 最も目立たないおめでとうございますを書いた気もするけれど…距離感の取り方わかんないですし、まあ僕はこんなんでいいんじゃないですか。

 「亡キニ詩モ非ズ」は今後も僕とコラボできる酔狂な方が見つかればゆるりやっていく所存ですので、今後ともよろしくおねがいいたします。

 これにて全部の感想、解説、宣伝(のようなもの)終わったので、あとは準備して当日を待つのみ…かな。
 地元イベントは仔猫社でやってますが。文学フリマではしばや まさるで出るので仔猫社で探してもないです。ご注意ください。ここら辺の差もいつか書けたらいいなあ。文学フリマを今のところ仔猫社で出ない理由というか…。まあ、とりあえず終わります。
 

 では文学フリマ京都、お立ち寄りの際はしばや まさる(し‐39)よろしくお願いいたします。

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