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プロジェクトマネジメントについて① ロジカルシンキング

最近プロマネ仕事が多いのと、外国人スタッフからプロマネのやり方について聞かれるので、自分の整理も含めてまとめてみることにしました。
ちなみに誰もプロマネの仕方とかは教えてくれなかったので、すべて書籍からの独学と、実務で思いついたやり方だけを頼りに、これまで15年くらいやってきました。
※ここに書くのは単なる自分の考えで、他の方に役立つかはわかりません。


プロジェクトマネジメントの基礎となったこと

私は大学では法学部・法律学科を卒業し、その後新卒で原料系の中堅商社に入社して、セラミックなどの化学品原料を輸入・販売していました。

入社した1999年、一応東証1部上場企業でしたが、会社には一人1台のPCもなく、いわゆる汎用機と呼ばれる大きなコンピューターにつながっているパソコンが3人に1台くらいあって、それを使って仕入、販売の数字を入力しました。
世の中はネットバブル。Yahoo!の株価とかすごいことになっていた頃です。
でも社内のシステム担当者は「ちょっとパソコンできる人」くらいの感じで、IT化推進を言い始めたものの、なにも進んでいませんでした。

見積書、稟議書は手書き。複写式なので間違えると最初から書き直し。お客さんとの受発注のやり取りはFAXでした(相手が工場だからPC無い)。
原料商社って受発注多いし、輸出入関係も多いので、見積書、稟議書だけでも最低1日10枚は書きます。新卒は小口客をたくさん抱えさせられるし。

今思えば、勝手に始めた最初の業務改善はこの見積書、稟議書の時間を減らすことでした。
※もちろん上司からの指示ではありません。ていうかそんな指示はそもそも念頭にないだろうから来ません(笑)

①使っていない複写式シート用のプリンタがあったので、それと部内共有PCをつないだ(プリンタ設定しただけ)。
②PCに入っていたExcel(Lotusだったかも)で、見積書と稟議書のフォーマットを作った。
③入力すると、きれいに複写シートに印刷できるようなった。

これによって、かなりの時間改善になりました。
・前回のファイルを再利用できるようになった。
・コピペができるようになった。
・複写式で出す前に、普通紙で印刷してチェックができるようになった。

今なら当たり前にやるようなことですが、当時は結構「おおっ!」ってなりました(笑)
このおかげで2000年問題対策委員にも選ばれ、営業としても他の人よりたくさん顧客を抱えることができたので、1年目から営業成績TOP20に入ることができて、社長表彰で10万円くらいもらいました。結局将来が見えず、1年で会社辞めましたが(笑)

プロジェクトマネジメントはプロセスを減らすことから

プロジェクトマネジメントをうまくやるための最初のポイントはプロセスを減らすことだと思います。
プロセスを減らすためには、今発生している、または発生するであろう事柄を理解または想像しなければなりません。
このために必要なのはいわゆるロジカルシンキングの訓練だと思います。
※当時はそんなこと考えていませんでしたが。

これはそんなに難しくなくて、先ほどの書類作成の話でいくと、
課題 :書類を手で書くのも書き直しもめんどくさいし時間かかるし。
対策案:パソコン使えないかな。
ツール:パソコン、複写シート用プリンタ、Excel
障害 :パソコン知識、ITリテラシーが低い人の反対
となるわけです。

まず障害をできる限り取り除く必要があるので、
①パソコンについて勉強します(当時Googleは無いから本です)。
②課長に現状と改善ポイントを説明し、お墨付きをもらいます。
これで堂々と共有パソコンとプリンタを使い作業をすることができました。

続いて、EXCELでフォーマットを作りますが、普通に表を作っただけでは入力ミスや毎回入力が大変だったりするので、よく使う商品名などをマスタ化して、リスト選択できるようにしました。これで商品名のミスなどは無くなりました。

プロジェクトマネジメントや企画が上手くできない人を見ていると、下記のような症状に陥っていることが良くあります。
・物事を断片的に見ている(リンクしない)
・忖度しすぎ(事実以外を考えすぎ、情報収集&記憶能力が低い)
・優先順位がつけられない(全部見てしまう)
・状況の変化に影響を受ける

これは関連書籍に「まずここから取り組もう」と書いてあることの逆バージョンです。これは性格的な問題もあるし、慣れもあると思いますが。

下図のように発生した課題に対して対策を考えます(課題は無数に)。
対策を考えたら実施した場合の派生要件(様々な影響、障害の発生など)をイメージしていきます。この中で一番プロセスが短くなりそうなものを優先順位を高めて取り組むことが重要と考えています。
※あえて効果度合については触れません。

プロセスを短くすることで、稼働効率が上がり、他の作業に時間を割くことも可能になります。
これは、プロジェクト管理だけではなく、例えば日常の様々な仕事や生活上の出来事(DIYとか)でも常にイメージしてから取り組むことを心がけることでトレーニングできると思います。

図1

この辺りの本はたくさん出ていますので、良さげなものを選んで読んでみてはいかがでしょうか。


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