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図書館司書を育てるための新たな視点

今日はこの「図書館司書を育てるための新たな視点」をお伝えします。

■図書館司書は育ちにくい

ほとんどの自治体で有能な司書は育ちにくいと感じています。

理由としては職員は数年で異動してしまうからです。

図書館の業務って、困難な仕事はそんなに多くないけど範囲がとても広いです。

貸出、返却、リクエスト、配架、相互貸借、選書、接客、除籍、児童サービスなどなど、全ての業務が繋がりをもち、数年経験しただけでは一人前とは言えません。

大規模館では核となる人が結構な数で組織し図書館を支えますが、中小規模の館では出来ません。

じゃあ、図書館に長く居させればいいのでは?と考えますが、それはそれで弊害が生まれます。

どんな弊害か?それは視野が狭い職員になってしまうことです。

■多様な図書館がある

これだけ時代の流れが速く多種多様な変化が生まれる世の中で、図書館も変わり続けなければなりません。

一例を挙げますと、民間企業が図書館全体を運営したり(指定管理者)、ツタヤとスタバが入った図書館があったり(武雄市図書館)、中には図書館に泊まれる(茨城県立図書館)ところもあります。

ビジネス支援を行っているところや、ウィキペディアを利用したまちづくり(ウィキペディアタウン)もあります。

ただ本を貸し出すだけではなくなっているんですよね。

■求められる司書像

これからの時代で求められるのは「時代の流れに対応できる司書」です。

司書として専門的な知識を有しつつ、従来の枠組みに問わられない発想を持てる人。

そのためには、中長期で図書館で勤務しつつ、短期で役所内の複数の部署で経験を積むジョブローテーションが必要だと考えます。

また、役所内だけではなく、民間企業の発想を必要です。

日経MJを購読し新たな発想を鍛えたり、特にマーケティングの勉強も必要でしょう。

図書館は集客施設の能力として高く、図書館を核としたまちづくりも進められています。

立ち上げ・維持継続に必要になってくるのが、有能な司書を自治体が育てられているかがポイントです。

首長であったり人事課が、司書の育成についてどれだけ理解を示しているかが重要だと考えます。

また、図書館の現場サイドで必要性を的確に伝えられているか。

図書館の仕事を本を貸し出すだけの簡単な仕事と捉えているようでは考えを改めないといけません。


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