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中学野球のピーキングを考える

C-I Baseballスタッフの佐藤康です。
今回はトレーナーマニュアルの集大成でもあるテーマ
「ピーキング」について配信していきます。

「ピーキング」というワードを初めて聞く方もいらっしゃるかと思うので、簡単に説明します。

|ピーキング
重要な大会・試合に対して、トレーニング計画を組み立て、最高のコンディションでパフォーマンスを発揮できるようにしていく過程

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大会に向けて、いかにカラダの状態をピークにもっていけるかを考えていきます。ここではメニューに裏付けされた中学生のカラダの発達・成長過程の特徴を考慮したプログラミングが大事であると思います。

つまり、昨年6月から配信してきましたトレーナーマニュアルで選手のケガやトレーニング、現場での選手への対応などお伝えしてきた内容が実際どのように対応しているのか?を表すとても重要なテーマです。

これをやらなければ、トレーナーマニュアルはまとめられない。といえるほど大事なテーマです。


■ピーキングとは?

はじめに、ピーキングについてまとめていきます。

先程もお伝えしましたが、
ピーキングはその試合・大会に向けた直前の数日~数週間を指します。
いわゆる最終段階の調整です。

そのため、数日~数週間のメニューを構成・実践しただけでは最高のコンディションを迎えることはできません。

ピーキング期間に向けた準備・強化として、年間を通してトレーニングメニューを考えていく必要があります。例えば「試合が多い実践練習をする期間」と「試合のない体力づくりをする期間」ではその目的も異なるため、メニューも変わってくることはイメージしやすいのではないでしょうか。

これらの目的に応じて年間をそれぞれの期間(stage)に分けてプログラミングしていく過程をピリオダイゼーションといいます。

|ピーキングを考えるためのピリオダイゼーション

C-I Baseballの無料マガジン「トレーナーメモ」に4/11投稿しましたこちらの記事にピーキングを考える上で大切なピリオダイゼーションについて簡単にまとめておりますので、ぜひご参照ください。


|ピリオダイゼーションにおけるstage

ピリオダイゼーションにおけるstageについて
一般的な考え方をまとめていきます。
これには大きく分けて4つの期間に分けて構成していきます。

①準備期 ②移行期
③試合期 ④回復期

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①準備

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準備≒カラダづくりの期間であり、コンディションの基礎を向上させる時期となります。

筋力や持久力、バランス能力など、基礎体力で不足している部分を強化していきます。また、より高強度なトレーニングに耐えられるようにコンディションのレベルを徐々に引き上げることを目的としています。

②移行期

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量を重視した準備期から強度を重視した試合期へと移行する前に設ける期間です。体力づくりと実践練習の間を担う重要な期間あり、期間は試合の1-2か月前になります。

移行期では、種目特異的な動き(スピードなど)を考慮した、専門的な動きの負荷の割合を増やしていきます。

実践に近い練習を取り入れ、
試合にむけての技術的なメニューや戦術練習が中心となってきます。

③試合期

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試合期では、トレーニング強度を増大or維持させながら、トレーニング量を減少させること(テーパリング)でコンディションをピークに高めることを目的としています。(=ピーキング)

オーバートレーニングを回避することが必要であり、試合に向けたコンディションとして、疲労をためすぎず回復させることも大切です。

そのため、試合期がリーグ戦のように数週間から数カ月間に及ぶ場合は、体力(フィジカル)の低下をおさえる目的で短時間+高強度のトレーニングを行なっていくことが多くあります。

④回復期

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回復期はオフシーズン前の期間であり、試合期終了後から次のサイクル(準備期)の開始までの期間です。

そのため、疲労やけがの回復を主な目的とするトレーニング期間となります。オフシーズンといわれますが、完全に休止して回復させるのではなく、トレーニングメニューを調整してケガのケアなどを行いながら進めていきます。

回復期ではシーズンで試合までに行なってきたトレーニングの成果を評価(フィジカルチェックなど)し、必要に応じてトレーニングメニューの改良を検討し来シーズンの準備をしていきます。

|トレーニングサイクル

トレーニング周期の単位の設定として、
周期期間別に以下のように捉えていきます。

野球では試合期と試合のないトレーニング期が明確に分けられているため、1年を1周期とするマクロサイクルを用いて考えることが一般的です。

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■中学生世代の年間スケジュール

ここまで、ピリオダイゼーションの構成についての概要をまとめてきました。ここで一度、実際の中学生の練習・試合スケジュールを整理していきましょう。

中学生が野球をやる環境ってどのような環境があるのでしょうか?
大きく分けて、学校の部活動とクラブチームに大別されます。

中学校の部活動は主に軟式野球です。
クラブチームには硬式野球が主であり、地域によっては軟式のクラブチームも存在しています。

例)中学校の部活動

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例)クラブチーム

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例として某チームの例を学校の部活動とクラブチームに分けてあげてみました。

学校の部活動は放課後に活動することに対して、クラブチームは学校のスケジュールに左右されないため、土日は試合、平日は練習(夜間まで)といった違いがあります。部活動の選手はその後学習塾に通っていたり、クラブチームの選手は夜間の練習ということもあり、睡眠や食事の管理がとても大切になってきます。

|ピーキングを考える

それでは今回のテーマであるピーキングを考えていきます。

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