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育成年代のトレーニングvol.5敏捷性Ⅱ

いつもお読みいただきありがとうございます。
C-I Baseballの佐藤康です。

私の前回の記事では”敏捷性”をテーマに
概論を踏まえた内容をお伝えしてきました。

敏捷性を構成する要素は大きく分けて、「認知・感覚系の機能+フィジカル要素」であり、敏捷性を向上するためには、両者の側面を組み込んだプログラムが必要であることをお伝えしてきました。

参考:アスレティック・ムーブメント・スキル

★前回の記事はコチラ

今回はこれらの内容を踏まえたうえで、グラウンドで実際に行う実践的な内容に触れていきたいと思います。

■育成年代に実践する敏捷性

はじめに、育成年代選手に対する敏捷性の強化としてプログラムを構成する背景をまとめていきます。

前回の記事でもお伝えしたように敏捷性を構成する要素には、状況を判断したり、その判断する意思決定を瞬時に行う反応時間の短縮など、認知機能の向上が求められます。

加えて、その判断から方向転換するためのスピードや筋力、動的な安定性などの体力的な要素を向上する必要があります。

育成年代を対象とした敏捷性の課題を実践する上で、ゲーム形式にしたプログラムをよく実践することがあります。

これには、敏捷性の基礎を構築する上で
・楽しくできること(意欲的)
・競争心を高く持てること(最大努力)
・方向転換の課題(運動要素)

これらに対しどのように向上させるかを理解させることを促すために重要であると捉えています。

プログラムには”意思決定”と”環境適応”の側面を組み込むことが重要

■方向転換動作に重要な「減速」

野球の競技動作として求められる敏捷性要素の一つに減速が挙げられます。
打球にチャージした後のスローイングや走塁における「方向転換動作」はパフォーマンスを決定する重要な要素といえます。

方向転換のスピードを上げる、スムーズに行うためには減速-方向転換-加速の動作を無駄なく、スピーディーにできる効率的な動きが求められます。図式化したように「減速後の加速」は重要です。

そのため、ここからは「減速」にフォーカスして話を進めていきます。

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