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財務会計

BBT大学院に入学して、2つ目の講義「財務会計」が終了しました。
西原利昭先生と大津広一先生のもと、財務諸表の基本から経営分析までを学ぶ講義です。他の講義と同様に月・金に1本ずつ約1時間の講義がアップされ、視聴した後に同級生とのチャットを用いたディスカッションを行います。

前半の西原先生の講義では、①簿記の基礎②会計の基本③貸借対照表④会計システム⑤収益と費用⑥売上原価と減価償却⑦負債・純資産とキャッシュフロー⑧財務諸表分析とIFRSを学びました。後半の大津先生の講義では、⑨会計指標を用いた企業分析⑩小売業⑪製造業⑫サービス業⑬ROE、ROA、ROIC⑭EBITDA、FCF、DEレシオをテーマに学びました。テキストは、前半が「アンソニー会計学」公判が「会計×戦略思考」でした。

簿記3級を取得した際には単なる丸暗記となってしまっていたところも多かったのですが、財務諸表で用いられる用語について身近に考えられるようになりました。また、会計指標を基に企業の収益性や安全性、成長性などをどのように分析するのかという視点を学びました。分析については、さらに専門用語が多くなっていてまだまだ理解が追い付いていない部分もありますが、ROA(総資産利益率)など医療業でも広く用いられているらしい知らなかった視点を学ぶことが出来ました。

今後もBBT大学院の授業の中で、「経営分析の技術」「マネジメント会計」「コーポレートファイナンス」などの授業を履修予定なので、更に実用的な知識としてブラッシュアップしたいと思っていますが、講義の中で印象的だったいくつかの概念を紹介します。

財務指標と非財務指標の違い
非財務指標とは、その企業の経営方針・経営戦略・中期経営計画・顧客満足度・ダイバーシティー・SDGsへの取り組みなど、貨幣額で測定できない指標のことです。財務諸表では、基本的に企業の活動を貨幣価値で記載しており、貨幣価値で換算できない価値については記載されていません。財務諸表を分析するだけで企業の価値を判断していると、思わぬ落とし穴に嵌ってしまうだろうということが実感として理解できました。

会計情報は戦略的な意思決定における、ヘッドセットとなる
会計は単なる数値の羅列ではなく、情報によって企業や株主が意思決定を行うためのツールとなります。反対に企業は、自社の取り組みをどのように自社として評価するかという点を重視して、自社の利益を語ることができます。(IFRSという国際財務報告基準では、利益の記載の自由度が高くなっています。)これからの経営者は、ステークホルダーへの会計情報の開示をマイクとして、会計情報の読み取りをイヤホンとして、会計情報に対する姿勢が求められます。

インタンジブルズ(無形資産)
従業員のスキルや才能・知識などの「人的資本」、データベースやITインフラなどの「情報資本」、組織文化やリーダーシップなどの「組織資本」などが含まれます。上記した非財務指標の概念にもあるように、財務諸表には表れない企業の価値を指します。

統合報告書
財務指標と非財務指標を加えた報告書です。貸借対照表や損益計算書、キャッシュフローでは示されない、知的資本・人的資本・社会関係資本・自然資本なども示すことが出来ます。報告には、オクトパスモデルなどが使用され企業の価値を財務諸表だけでなく可視化する取り組みが進んでいます。

ROAなどの経営指標を読む
全く知らなかった概念なのですが、ROA(総資産当期利益率)などの比率を見て経営判断に役立てることができるようです。病院経営でもROAを利用することがあるようで、参考にしたいと思いました。(下記URLが参考になりました。)

目標達成に向けて会計指標を利用する
会計指標を読み解くことで、企業の成長性や収益性・安全性などを解釈することは可能ですが、根本的には企業がどのような経営戦略を取るかという目標が定まっていることが前提です。こういった戦略を進める!と決めて、それを確認するためのKPI(重要業績評価指標)をどのように利用するかという観点で分析を進める必要があります。

ロジカルシンキング&コミュニケーションから始まって、財務会計と2つだけですでに振れ幅の大きすぎる学びを得ているのですが、そのほかにも「組織行動・人的資本経営」「経営戦略論」などの授業も同時並行なので、しばしばスイッチの切り替えに手間取ります。これらの学びを少しずつ統合していきたいと思います。

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