見出し画像

初めて差別される側になって

いま世界が注目する話題といえば新型コロナウイルスですよね。中国は悲惨な状況になり、日本でも感染者が複数人いるという深刻な状況です。今回はそんな新型コロナウイルスに関して、筆者がアフリカで差別を受けたお話です。

筆者は現在、東アフリカを周遊中で、ケニアに7日間ほど滞在した後、おとといルワンダに入国しました。

ケニア、ルワンダと2国を訪れたわけですが、そのどちらの国でも新型コロナウイルスに関する差別を受けました。(別にそれほど深刻なものではなく、これを差別と言っていいのかというレベルですが)ケニアでは、道を歩いていると前から来た筆者と同い年ぐらいの青年4人組に、Hi corona!Virus! と声をかけられました。また、小学校の近くを通りがかった時に複数の子供達にcorona!corona!と言われました。ルワンダでは、ルワンダ語でおそらくウイルス等の発言を通りすがりに言われたり、マーケットではおばちゃんに明らかに嫌な顔をされて、ジェスチャーであっちに行けというような仕草をされました。

今回伝えたいことは、こんな差別をしてくるケニアやルワンダには行くべきではない!というようなことではありません。あくまで筆者に嫌がらせをしてきた人たちはほんの一部で、99%の人はそんなこと言ってきません。実際、ケニアでは、Uberのドライバーが「中国、日本のことを本当に心配している。ケニアからは距離も遠いし、言語や文化も全然違うけれど、同じ人間としてこんなに苦しんでいる人たちがいることが悲しい。はやく事態が収束することを願っているよ。」と語ってくれました。本当に良い人が多いです。

それに、筆者に嫌がらせをしてきた人たちも、本当はおそらく良い人なんです。普段は無邪気な子供たちだと思うんです。

日本にいると差別を受ける経験なんて滅多にないですよね。というかほぼない。じゃあ、自分が誰かを差別したという経験はありますか?皆さんも考えてみてください。おそらくほとんどの人は差別をしたという心当たりが無いと思います。

では質問を変えます。あなたはイスラム教を信仰する人たちが怖いですか?あなたはアフリカ系の人たちが怖いですか?何%かの人たちは、「怖い」と答える、もしくは心の中で思うのではないでしょうか。

これ、筆者がアフリカで受けている差別と同じです。筆者はアジア人というだけで、コロナウイルスを持っていると思われ、嫌な目で見られます。逆に日本では、イスラム教に対して、テロリストが多い宗教だ。イスラム教徒は怖い。と感じたり、アフリカ系の人たちだ。怖い。と感じたりする人が少なからずいます。別に口に出さなくても、その人を見る目や心のどこかでその人に対して偏見を持ってしまっているんです。筆者はその時点でそれは差別だと思います。

じゃあなぜ差別がいけないのか。筆者は主に2つの理由があると考えます。

1つは単純に、相手を傷つけるから。相手に嫌な思いをさせる、不幸にさせるようなことはしてはいけませんよね。別に法律とか憲法とか関係なく、人間として当たり前のことです。じゃあ2つ目は何か。それは、相手の良いところを感じられなくなる。ということだと考えます。つまり、2つ目は差別する側が損をすることになる。ということです。相手を差別してしまった段階で、相手に対してすでに壁を作ってしまっている。相手からもらえるかもしれない素晴らしい刺激や素晴らしいアイデアをその壁がブロックして自分にまで届かない。自分が成長するチャンスをなくしてしまうのです。

筆者は差別をしてはいけない理由を上記のように考えますが、その理由をどう解釈するかは人それぞれだと思います。皆さんも是非考えてみてください。

少し話が逸れてしまいましたが、筆者が今回の記事で一番伝えたいことは何かというと、誰でも相手を差別しうる存在であるということです。

軽はずみで言ったこと。冗談で言ったこと。少し意地悪をしてやろうと思って言ったこと。無意識な思い込み。間違った情報に操られて間違った考えを持ってしまったがために口から出た言葉。さまざまな理由によって、誰しもが相手を傷つける、差別する存在であるということです。

筆者は初めて差別されるという経験をしました。ちなみに筆者はダイヤモンドよりも硬いメンタルをしているので別に差別を受けたことに対して凹んだり、悲しんだりしていません。(これまじで)それどころか、今回差別されるという経験をして、気づいたこと、自分に対する戒めになったことがあります。それが上述した、誰しもが相手を傷つける、差別する存在であるということです。

皆さん、自分が無意識にやっていること、軽はずみで発言したこと、情報が正しいのかも確認せずにインプットし、それをもとに考えたこと、もう一度振り返ってみてください。もしかしたらその中に、誰かを傷つけてしまうような要素があるかもしれません。

あなたのその発言、その行動に全て責任を持ってください。人を傷つけるような発言や言動ではないかしっかり自分自身で確認してください。

この世界で1人でも多くの人が差別から解放されるように。そう願いながら、また、自分への戒めとしてこの記事を書き上げました。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



#日記 #アフリカ #旅

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?