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「ビタミンK」青汁習慣で注意したいこと

常飲できるワケはハチミツのあま味

 2021年の9月半ばに、因果関係がはっきりしない体調不良に悩まされるようになり、現在(2024年4月3日時点)も不調がずっと続いている状態です。せめて少しでも健康を取り戻したくて、2023年の初めくらいから習慣として青汁を飲むようになりました。
 青汁を飲んだからといって、目にみえてなにか変わったことはとくにありませんが、「生活に野菜を取り入れている」と実感できるので、現在もなんとなく続けています。

常飲している青汁

 「苦そう」「マズそう」といった声も耳にしますが、私が常飲しているものはハチミツ入りのもので、案外あま味もあって美味しいと感じます。昔よりも飲みやすい製品が増えたのかもしれません。

 「健康に良さそう」という漠然とした印象のこの青汁。noteを始めたので、改めて体にとってなにが良いのかを調べてみました。すると、「ビタミンK」という栄養素が気になったのでまとめます。

私が常飲している青汁の栄養成分表示。
ビタミンKが10〜90μg含まれている

脳神経細胞の保護作用が報告される 「MK-4」

 ビタミンKには大きく分けて、「PK」と「MK-n」の2種類があります。前者はおもに緑黄色野菜や植物油に含まれるものです。青汁に多く含まれるものも、こちらの PKになるでしょう。後者は腸内細菌などの微生物が産生するもので、発酵食品や動物の体内などに多く含まれるそうです。

私が常飲している青汁にも使用されているほうれん草

 そして、PKは人間の体内に取り入れられると、小腸の吸収過程から血液を介した末梢組織への運搬により、 MK-nの一種である「MK-4」に変換されるそうです。この MK-4というビタミンKは、じつは人間の脳に比較的高濃度に存在するそうです。ある報告によると、脳神経細胞の酸化ストレスから保護する作用があるとされています。

「薬効の減弱」「高カリウム血症」のリスクも

 「飲みやすくて脳に良いかもしれないなら、たくさん飲もう」と安易に飲みすぎるのは注意が必要です。慢性腎不全の70代女性が青汁を1日600mL飲んでいたところ、吐き気は嘔吐を訴えるようになり、検査してみると高カリウム血症だった事例が存在します。

 この事例は腎臓機能が弱っている人が、通常の3倍の量の青汁を2週間摂取したことによって起きたものです。なので事例としては比較的まれかもしれませんが、このほかにもリスクが挙げられます。ビタミンKの摂取は、薬効を減弱させることもあるというのです。そのため、薬を服用されている人は医師・薬剤師に青汁を飲んでいる旨を伝えたほうがいいでしょう。

 健康のために行ったことが、逆に健康を害してしまうことはあります。健康食品やサプリメントといった体のケアをうたう製品が市場にあふれる現代だからこそ、製品表示の確認だけでなく、どういう報告があるのかをきちんと自分の目で調べて取り入れていきたいですね。

参考文献
・厚生労働省医薬食品局食品安全部「健康食品の正しい利用法」厚生労働省、(独)国立健康・栄養研究部 2013年
・須原義智、廣田佳久「ビタミンK研究のパラダイムシフト 吸収・代謝から新たな生物活性まで」『化学と生物 vol56 No.1』日本農芸化学会 2018年
・道下貴弘、大井康史、山縣英尋、髙橋充、白澤彩、伊巻尚平、竹内一郎「健康食品の青汁を摂取し、高カリウム血症にて搬送された1例」日救急医会関東誌41(2) 2020年

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