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「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門」感想と要点紹介⑬

こんにちは、papaたぬきです。
書籍「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門」より、
「目標の立て方」についてまとめたものを記事にしたいと思います。

ACTでは行動が重要であると繰り返し述べられています。
それも自分の価値によって方向づけされた、自分にとって大切に思えるもののための行動です。
ここでもう一度、自分にとって何が大切なのかを考えてみましょう。
以下のリストの分野で自分にとってどんな価値をおいているでしょうか。

1.家族
2.結婚その他の親密な人間関係
3.友人関係
4.仕事
5.教育と自己啓発
6.余暇、楽しみ、レジャー
7.スピリチュアルなこと
8.地域社会での活動
9.環境や自然
10.健康や体

そして、「どの分野が一番大切で、今すぐ始められる行動は何か」を考えます。
ここではまずひとつの分野から始めるのが大切だといわれています。

価値を書き出してみる

ここでは書き出すという行動が重要といわれています。
研究結果によれば、目標を書き出した場合は、ただ頭で考えただけよりもはるかに行動頻度が高まるといわれているようです。

小さくて簡単な目標を設定する

自分に「私の価値に沿った最も小さい、簡単な行動はなんだろう」と尋ねてみましょう。今すぐできる、簡単な目標から始めましょう。
なるべく詳しく、具体的なものが良いです。
いつ、どこで、何を、どんなふうに、誰と、どのくらい、やるのかを決めましょう。

短期の目標を設定する

「価値に一致する小さな行動で、数日間、数週間続けられることは何か」を考えましょう。
ここでも具体的に、詳細に決めることが大切です。

中期の目標を設定する

「私を自分の価値に導く、数週間から数ヶ月にかけて行う、より大きい挑戦はなんだろうか」を考えましょう。

長期の目標を設定する

「自分を価値の方向に導く、今後数年間の大きな挑戦は何にすべきか」
ここは思いきって大胆に決めて構いません。
次の数年間に達成したいことはなんでしょうか。
5年後はどこにいたいと思いますか?

死者の方がうまくできることを目標にしない

何かをやめること、何かをしないことは私たちよりも死者の方がうまいでしょう。
たとえば
「チョコレートを食べるのをやめること」
「落ち込むことをやめること」
「ネガティブな考えをしないこと」
これらは死者でもできる、というよりも死者の方が完璧にできるでしょう。
行動分析学において、「死人テスト」と呼ばれている方法です。
これをパスしないと適切な目標設定とはいえません。
生きている人間の目標にするためには、
「もし私がこの行動(思考、感情)をやめたら、それに代えて何をするだろうか。どんなふうに行動を変えるだろうか」
と考えましょう。

効果的に行動している自分を想像する

目標を設定したら目を閉じて、自分が効果的な行動をしている様子を数分間生き生きと思い浮かべてみましょう。
イメージは映像として出てきたり、または音、触覚、匂い、味など、
使える五感はできるだけフルに使いましょう。
自分の発言、行動に注目し、具体的にどんな動きになるのか心の中でリハーサルをしてみましょう。
ここで「思考する自己」が「こんなことできない」など自分の行動を妨げる声を出しているようなら、「心よ、ありがとう」と一声かけてイメージに淡々と戻りましょう。
注目するのは行動、コントロール可能なものに集中します。
考えや感情がどんな感じでいるか、という点はイメージせず、
自分の発言、行動を観察します。
もし否定的な思考や感情が生まれたときに、その感情に居場所を作ってやり、
受容し、あるがままでいさせながらも淡々と行動を続けている、といった自分の行動についてイメージするのはOKです。

行動計画を立てる

目標が決まれば、あとは行動計画を立ててその通りに実行するだけです。

1.目標に到達するためにはどんな小さいステップが必要か
2.このステップを行うためにどんなものが必要か
3.こうした行動をいつ起こすべきか

ここで計画される行動は価値に基づく目標となります。
よって行動すれば目標は達成し、「達成すべきリスト」から削除されていきます。
この目標に注目し過ぎてしまうと、
より多く、より大きな、より心地の良いものを永遠と求め続けてしまい、
何を得ようと十分と感じられない人生になってしまうかもしれません。
大切なのは「価値」であり、それは追い求めても決して達成がなされるものでなく、
どんな状況であろうともあなたに勇気と希望、人生をより楽しくさせる意欲をもたらしてくれるといわれています。

続きはまた次回に。

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