【読書感想文】翻訳家になるには(ぺりかん社)
読書感想文(備忘録)です。
何冊か読みましたが、ぺりかん社の「なるにはBOOKS」はハズレがない。中学生~高校生くらいの時に出会っておきたかったシリーズで、進路に悩むお子さんがいるご家庭はもちろん、副業でなにか始めようと考えている大人にもおすすめのシリーズです。
「会社に行かなくてもいい仕事」
多くのインタビューが掲載されていましたが、とりわけ印象深かったのは大久保寛さんの言葉。
「会社に行かなくてもすむ職業を探し求めていたときに出会ったのがこの仕事だった」
「本を読むのは好きだったので、好きな作家の本だったら、翻訳もできるんじゃないかと思いました。これなら会社に行かなくてもすむし、自分ひとりでできるし、適職じゃないかと思ったのです」
一見軽い動機にも思えますが、大久保さんの行動力と作業量を読むとどれだけ実現したかったかがわかります。
会社に勤めながら、多読と精読の繰り返しで翻訳のコツを独学。その後、翻訳学校に通い講師の目に止まり、下訳を依頼され翻訳家としての足がかりを掴んだそう。流石ですよね。
実際に翻訳家として活動できるかの判断基準には、鈴木主税さんの「1日30枚」という翻訳ペースが参考になりました。
翻訳家になりたいのなら、以下が押さえるべきポイントです。
①原書を4-5日に一冊読む。あらすじをまとめて感想を書く
②既に翻訳されている短編小説を精読する。「正解」の訳文と比較する
③新聞を読む
④翻訳する国の文化的な背景を学ぶ
翻訳家の仕事と収入
書籍の翻訳の報酬は、出版社から印税という形で支払われる。印税の額は「定価×発行部数×印税率」で計算され、翻訳者の印税率は、プロの翻訳家の場合、だいたい定価の七、八パーセントくらいが一般的である。
今日現在の自分はwebライターとして生計を立てています。もちろん、印税収入はもちろんありません。(それに準ずるものはアフィリエイト収益がありますが、今はまだ微々たるもの)
初版は5,000部刷られれば多い方だそうです。
仮に定価が¥1,000、初版5,000部、印税率が8%と仮定すると、最初の印税は35万ほど。「印税で暮らしたい」とは言ったものの、手を止めて食える「夢の仕事」ではなさそうです。
おわりに
前回読んだ『「週4時間」だけ働く。』に続いて、言語や翻訳を勉強するモチベを上げてくれる一冊。
自分はフランス語を勉強中なので、フランスの原書を購入できる書店を探してみようと思いました。
2021.11.10 knowsagi
【おまけ】フランス語翻訳に関するお役立ちサイト
★フランス語翻訳
★JTA公認 フランス語翻訳能力検定試験
★アンスティチュ・フランセ日本
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