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【メンバーに聞いてみた】Manageboard開発者が語る、開発の裏側とこれからのビジョン

こんにちは!カスタマーリレーション推進室です。

今回の【メンバーに聞いてみた】シリーズは株式会社ナレッジラボCPO古田にインタビューを実施しました!予算管理システム「Manageboard」の立ち上げに注力していたご自身のお話からエンジニアへの今後の想いなどをお話頂きました!

古田浩太郎
株式会社ナレッジラボ 取締役CPO 開発本部長
TIS株式会社にて、大手化学メーカーの基幹業務システムの運用・保守を手がけるエンジニアとして従事。
株式会社ナレッジラボにジョイン後は、中小企業診断士として事業再生コンサルティングを行い、前職の経験を活かして開発部門の立ち上げに携わった。
現在はManageboardの開発責任者である。


Manageboard開発までの道のり

ーナレッジラボへの入社経緯と、これまでの業務内容を教えてください。

古田:ナレッジラボには28歳の時、約7年前に入社しました。その時はちょうど私が中小企業診断士の資格を取って、もともと大学の時に経済学を学んでいたのもあって、経営にすごく興味があって、経営のコンサルタントをしてみたい、まずコンサルタントとして経験を積みたいなと思ってました。
転職活動でエージェントに登録した時に、たまたま「ナレッジラボっていう大阪のイケてる会社があるよ」と紹介頂きました。全く経験がない状態でナレッジラボを紹介して頂いて、すごく面白そうな会社だなということで「是非働かせてください」と。結構スピーディーに決めて頂いて、すぐに働き始めました。

入社後の2年間は、事業再生コンサルティング業務をしていました。そのころには一人で財務・事業DDから計画作成まで、事業再生としての業務を一通りこなせるようになっていました。
当時のナレッジラボは10人前後の小さな会社でしたが、事業再生の分野では関西で有数のコンサルティング会社になっており、事業は順調でした。
その一方で、事業再生コンサルティングは時間をかけて人の手でコンサルティングすることになるので、サービスを提供できるのは関西近郊の企業に限られてしまうという課題を抱えていました。
そこで、国見をはじめとした経営陣が「うちはIT会社になる」と意思決定しました。今思えば、あれはすごい意思決定だったなと思います(笑)


経営改善コンサルとしても十分運営できていたのですね。きっとそのままコンサル会社として拡大し続ける道もあったと思います。そこからどのようにManageboardの開発へ繋がるのでしょうか。

古田:我々としてもいろんな企業をコンサルティングして、より多くの企業の経営を改善したいという想いがあったので、我々の溜めてきたナレッジを、ITのツールに載せてシステム化して、日本全国、ひいては世界中の人たちに使ってもらえるような、そんな方向転換をすべき時が来ていたんですね。
具体的にどう変わったかと言うと、事業再生の第一線でバリバリやっていた社長の国見と私が、事業再生コンサルタントから素人エンジニアにジョブチェンジしました(笑)
プログラミング経験がほぼ無い、ゼロの状態からRailsチュートリアルを使って勉強し始めて、なんとか1年ぐらいかけてManageboardの原型となるようなものを作りました。
ただ私たち素人2人で製品化まで進めるのも限界があるので、経験豊富なエンジニアにもジョインしてもらい、そこからManageboardを製品化し、ちょっとずつ売上が積み上がるようになってきたのが3年前ですね。


ー2人分の売上を犠牲にして、Manageboardの開発へ投資していたのですね。会社として大きな覚悟を持った意思決定だと思います。コンサル会社でそんなことやっている所はほとんどない気がします。そこからすぐにマネーフォワードグループへのジョインへと繋がるのでしょうか。

古田:当時は社内で弥生会計を使っていたんですけど、そのタイミングで我々もクラウド会計の存在を知り、社内の会計ソフトを転換する時期に来たと認識していました。そこからマネーフォワードさんとお付き合いが始まりました。
その後、Manageboardで我々が実現したいと思っている世界観や価値に共感していただいてからは話がトントン拍子に進んで、2018年の夏に約2億円を出資していただき、マネーフォワードグループにジョインすることになります。

うちとしても投資できる一定資金をお預かりしたので、エンジニアやセールスをもっと採用しないといけない、ということでどんどんいろんな人を採用できるようになって、組織が急速に拡大し始めました。ナレッジラボとしての大きな転換期がマネーフォワードグループへのジョインでしたね。


ー最近のManageboardの開発について、トピックはありますか。

古田:この半年ぐらいはManageboard2.0という新しいプロダクトを作り始めています。
現在はマネーフォワードグループの一員として、成長企業や中堅の中小企業向けに、予算管理の価値を提供していきたい。そうなると予算管理の機能をリッチにして、プロの経営企画の人たちがいろんなExcelやスプレッドシートを使って日夜頑張りながらやっているような予算管理の仕組みをManageboardで実現したい。

それが現行のManageboardだと難しいんです。
現行のManageboardは、「予算を作りたいけど作れない・作ったことがない」、というような比較的小規模な企業をターゲットにプロダクトを作り始めており、「会計データと連携して、簡単に予算を作れる」ことがコンセプトでした。ですから、データベースや画面なども、簡易的な予算管理を想定したものになっています。
リッチな予算管理機能を作り込んでいきたいフェーズにおいて、このまま現行のManageboardに機能を足し続けるのは得策ではないということで、「新しいManageboardを作ろう!」ということをちょうど1年前ぐらいに意思決定をしました。
2020年8月ごろから本格的に機能開発に取りかかり、2020年12月に「Manageboard2.0」を正式リリースしました。ただ、まだまだ機能や使い勝手の面で十分ではないので、継続して開発を続けている状況ですね。

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Manageboardで実現したい世界観

ー例えば3年後にはもっとManageboard2.0の機能を充実させていくということでしょうか。

古田:そうですね。プロダクトの話でいうとVision「テクノロジー×コンサルティングによって経営のプラットフォームを提供する」とも通じるんですけど、いろんなシステムとAPI連携して、お客さんにManageboardを中心としたクラウドエコシステムを提供していきたいと思っています。

現在のManageboardは、会計ソフトから財務データをインポートして予算管理を行っています。今後構築したいクラウドエコシステムとは、財務データだけでなく、CRM、販売管理、POSレジ、給与、勤怠、経費など、いろんなクラウドシステムからAPI連携で財務・非財務データなどのあらゆる経営にまつわるデータを引っ張ってきて、Manageboard内で人に代わって集計、分析して、その情報を整理して提供してあげるようなシステムです。
時系列、部門別、商品別、人別、いろんなカテゴライズをしながら、情報を整理して相関関係を分析し、タイムリーにユーザーに情報提供するイメージですね。


非財務情報まで持ってくるんですね!Manageboardは会計データがベースだというイメージでしたが、そこから色んな情報を取り込んでいくと。

古田:会計ソフトの財務データは非常に重要な経営データなんですが、それは経営データの一部に過ぎないので、非財務データを含めた実績分析と予算管理をするべきです。大企業はそこに多くのお金と人材投資をしていますが、中小企業は資金的・人的リソースが不十分なので、十分に活用できている状況とは言えません(令和2年版 情報通信白書 デジタルデータ活用の現状と課題)。そして、それがManageboard2.0で実現出来ると思っています。

なぜそれをやりたいのかというと、中小企業で予算管理業務をしている人たちの多くはExcelやスプレッドシートで予算管理をしているんですが、管理したい情報が多くのシステムに分散しるのでその収集に大変な手間がかかっていたり、多くの関係者がいることで最新のバージョンが分からなくなったりして、本質的じゃない管理の部分に大変な手間がかかりコストを割いている、という課題があると認識しているからです。ユーザーは自身の事業の専門家なので、そこはManageboardというツールを介することで、事業の専門的なところにリソースを集中投下してほしい。

もう一つは人が情報を集めるときって、意図を持って情報を集めるんですね。意図や目的をもって情報を集めるので、意図や目的にそぐわない情報は、無意識に抜け落ちてしまう傾向にあるんです。
人は情報収集するときに時間を決めたり、自分なりの仮説を持って情報を集めるんですけど、それは当然使える時間が限られてたり、その人のリソースを割いてるので、人が情報収集する上では当然そうするべきなんです。

それってテクノロジーを使ってシステムがやってしまえば、もっと膨大な量の情報を処理できます。人では抜け落ちてしまうような情報でも、システムだったら体系的に集めて処理し、いろんな軸で相関関係を分析することができる。ただのコスト削減というだけのメリットだけではなくて、人では不可能な情報処理というメリットも提供してあげる。それがクラウドエコシステムをやりたいという動機です。

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エンジニアとしての成長やものづくりの楽しさを感じて欲しい

ーなるほど。Manageboard2.0の開発に向けてエンジニアの方も積極的に増やしていくのでしょうか。

古田:3年後の組織のイメージですけど、開発のところでお話すると、エンジニアの人の規模感というのは明確にエンジニアを何名というのは無いんですね。人数の規模感というよりは、どんな人だったり、それぞれの人がどんな風に働いてくれてるか、どんな文化、どんな会社でありたいかって言い換えてもいいんですけど、そこをすごくフォーカスしていきたいですね。

過去うちのエンジニアたちに「なぜエンジニアになったのか」というのを聞いたことがあるんです。
結構いろんな答えが返ってきて「手に職をつけたい」「ものづくりが好きだから」ももちろんあるんですけど、「イケてる」「最近ぽい」「トレンドを追いかけているから」とかいろんな本音の詰まった回答が返ってきて。結構それって本質的なところなんですね。

当然ながら、プロダクトを通じてユーザーに価値を提供する、社会的な責任を果たすという前提はあるんですけど、働いてくれているメンバーに対して、何を会社として提供できるかというと、経験を通じた成長してもらい、彼らが伸ばしたい方向に社会的価値を向上してもらうこと。それに尽きると思います。プロダクトとエンジニアがそれぞれ成長できるサイクルを回すことができる会社でありたいなと思っています。

成長志向を持つエンジニアの方たちがナレッジラボに入ったら成長できて、いろんなプロダクトを生み出して、お金が回って、また新しいエンジニアに入ってもらって、またその方たちに成長してもらってと、そういう好循環を回していきたいなと。

いろんなサイクルを回していかないと事業って回っていかないので、エンジニアの方たちが成長していける環境を提供していくことが、経営陣としての私の責任かなと思ってます。みんなに成長できる環境を提供したいですね。

3年後はよりそれが加速出来る環境だったり、ものづくりを楽しいと思えている環境でありたい、そこを大事にしていきたいなと思っています。


これから共に働くエンジニアの方へ

ーこのnoteを見てくださっているエンジニアの方に向けて何かお伝えしたいことはありますか?

古田:エンジニアの方たちには成長出来る環境を精一杯ご提供します、というのは一つ私としてのコミットではあるんですけど、成長したい方向性って人によって全然違うと思うんですね。

エンジニアとして、フロントエンド、サーバーサイド、インフラ、それぞれスキルを高めたいと思っいる人たち、またはプロダクトオーナーやスクラムマスター マスター、アジャイルコーチなど、成長した方向性にはいろんな種類があると思うんです。
それぞれの意思を尊重して得意な分野を伸ばしながら、うちはまだまだ小さな会社なので、フルスタックで働いてもらうことになります。フロントエンド、サーバーサイド、インフラ、それぞれの得意な領域を伸ばしてもらいながら、フルスタックで自社のプロダクト作りを楽しめる人、そういう人たちに是非うちの会社に来てほしいです。

プロダクトとエンジニアは、お互いがお互いに価値を提供しあえて、成長しあえるような、そんな関係性が理想だと思っています。
少なからずその好循環はいま回っているので、自社プロダクト作りにコミットしたい、エンジニアとして成長したいと思っている方たちには是非来ていただきたいなと思います。

リモートに関しても大阪のオフィスに顔出して頂ける方っていうのはありがたいですけど、直接お会いできなくても可能性としてはあるのかなと考えています。うちとしてもチャレンジでもあるんですけど、フルリモートでやるというのは考えていて、日本全国、時差1~2時間であれば海外でも全然大丈夫なので、興味を持っていただければご連絡をお待ちしています。


いかがでしたでしょうか?
今、並行してリリース中のManageboard2.0でやっていきたいことは、開発の方からの視点でとても濃い内容のお話でした!これからもっと機能を充実させていくためにエンジニアの方も積極的に募集中です!ご興味のある方は是非応募してください!


▼今回のインタビューで触れられていたManageboard2.0についてはこちら▼


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