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好きを仕事にするまで③

最終的に会社を退職することになった。

その当時のわたしは、初めての就職だったこともあって会社が社会の全てだとすら思っていた。

ここで働けないということは、ダメ人間なんだとすら思っていたし、周りの人間に迷惑がかかってはいけない、今考えれば意味のない責任感のようなものに縛られていた気がする。

そんなものを壊してくれたのが母のひとことだった。

「そんなんなら、辞めてきなさい。」

反対されると思っていたのに、まさかのあっさり。一気に力が抜けて辞める決心がついた。

それと同時に、自分にも味方がいるんだということを知った。目に見えない鎖がひとつほどけた瞬間だった。

④に続く…




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