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シャングリラ (チャットモンチー) その2

ドラム日記 第5回

続きです。

シャングリラは、記録によれば3ヶ月かかってます。レッスン回数では11回。
今回も、お師匠さまが耳コピして、お手本を見せてくれて、真似して覚えました。いま思えばなんと贅沢なこと。

この曲は、たまに5/4拍子が入ってくる変拍子で有名ですが、なんなら200回以上聴いてんじゃないかと思うくらい聴き込んでるボクにとっては、もうすでに身体にどっぷり染みついているわけで、違和感なくできました。
サビに入る手前や、サビの「泣いてくれよ」の「よ」のところなどですね。他は普通に4拍子なのですが、ここだけ4で終わらず5まであるわけです。

いわゆる四つ打ち曲で、バスドラムは難しくありませんでしたが、フィルインが多様で覚えるのに一苦労でした(お師匠さまが少し簡単にしてはくれていましたが)。

また、ずっとハイハットを8分のウラ打ちしながらサビはこれに16分のシェイクを入れるのが続くので、これが最初難しかったです。ウラ打ちリズムの良い練習になりました。ハイハットも四つ打ちバスドラムに合わせて開け閉めするので左足強化にもなりました。
ウラ打ちリズムって、例えばこんなやつです。右手のハイハット(スコアの上部の×)が8分音符のウラ(2-4-6-8のところ)に乗ります。ウンチャッ ウンチャッ というやつです。ハイハットを開け閉めすると、ウンチャーウンチャーになります。

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8分ウラ打ちパタン練習

くみこはたしかこれは右手でスネア(シャングリラとは少し違いますが上のスコアでいうと中央の3,7番目の位置の8分音符)を叩いてたと思いますが、お師匠さまはまずは基本を身につけるために左手でスネア叩く手順で教えてくれました。

また、くみこはスプラッシュシンバルという小さいシンバルやタンバリンを使ってますが、スタジオの練習セットには付いてないので、ハイハットのカップを叩いて代用しました。カップ叩くと、コーン!という硬い高い音がします。

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一番苦労したのは、間奏の、16分連打しながら右手だけクラッシュ・ハイハット・スネア・タムタムを行ったり来たりするパート。テンポはbpm128くらいで早くはないのですが、右手だけ移動を伴うのでなかなかテンポキープできません。練習のためのお師匠さま方式なので、実際くみこがどうやって叩いてるのかはわかりませんけど。

◇◇◇

ところで、シャングリラ始めてすぐにスティックが折れました。やっぱり古いのはダメね。なのでこのとき初めてスティックを買いました。なんのこだわりもない、普通のやつですけど。

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楽器屋さんで何か買うのって、初心者だとすごくドキドキしません?店員さんに相談する余裕もなく、わけもわからず買いました。後からお師匠さまにスティック選びのコツをいっぱい教わりましたが、それはまたの機会に。

そしてさらに、基礎練習しっかりやるようになって、やはり毎日練習しないと手がついていけなくなり、シャングリラ練習始めて2ヶ月ほどしてとうとう練習パッドを購入しました。いま思えば、練習パッドもなくてよくやってたなと思いますが。
最初買ったやつはこれです。みんな持ってるやつです。学校にもよくあります。

ヘッポコ左手のストロークを鍛えるには、やっぱり腿叩き練習だけじゃ限界あるので、パッド必須かなと思います。腿叩き練習も実はとっても有用なんですけどね。

というわけでこの頃から、基礎練習や曲練習を家でもやったりと、そういう日々のトレーニングが当たり前になっていきました。お師匠さまからは、レッスン毎にしっかり上達していくから教えがいがあるよ、と言っていただいたりもしました。まあ、だって、お師匠さまに褒められたいもんね。えっ、子どもか。

◇◇◇

という感じで、3か月かけて最後までなんとか通して叩けるようになりました。大分怪しい感じですが。

その日のレッスンは、お師匠さまのバンドがいつも練習や録音に使っている下北沢のとあるスタジオでした。いつもの通り基礎練習が終わって、じゃあ曲やりましょうと言ったお師匠さまは、ちょっと待ってて!と部屋から出てどこかにいきました。よくトイレだとかドリンク買いにだとか出ることがあるので、特に気にせずボクはハイハットやシンバルをセッティングしていました。

すぐにお師匠さまは戻ってきましたが、入ってくるなり、じゃあ今日はシャングリラ通しで披露してみましょう!観客がいた方がいいので、ゲスト呼んできましたー!!とか言って、バンド練で早めに来ていた自分のバンドのリーダーでもありギターボーカルでもある方(ここではギタVoさんと呼びます)を連れてきたのです!!不意打ちとはこのことです!!

おっ!やってますねぇ!とギタVoさんはいつもの調子。なにやるの?チャットモンチー!?イイねえ!!とお師匠さまの横に座っています。いつも観ているライブとは逆の立場です。なんでしょうこれは。

じゃ、準備できたら言ってくださーい。お師匠さまはいつものとおり軽い調子で、iPhoneを卓につないで音出す準備しています。出たー!サディスティックお師匠さま!!19万も持ってない!!

そのときどんな気持ちだったかは、もう忘れてしまいましたが、お師匠さまは、間違ってもテキトウでもぜんぜんいいから、なるべく途中で止めないで、ノリノリで最後まで演ってみて!と言ってきます。

もうやるしかないので、ボクは腹を括り、特に事前練習もないまま、いきなり曲に突入しました
とても集中できていて、目の前でノリながら聴いてくれているギタVoさんも視界の片隅に入れつつ、えっちゃんの声をしっかり感じながら叩けたような記憶があります。

いま思えば、ギタVoさんに見てもらうのも、緊張感を持って集中して止めずに叩くのにとても役立っていた気がします。よく子どものピアノ発表とかでもやりますもんね。
いやそれにしても無茶振りですけど。

曲の方は、多少思うようにならなかったり、ちょっと抜けたりもしましたが、何とか最後まで叩き切りました。
お師匠さまは、すごい!今までで一番良かった!!自分でもそう思わない!?とニコニコです。まあ、たしかに自分でも今までで一番ノって叩けたって思いました。

半年前まで8ビートも知らないドラム初めましてな人だったのに、もうここまでできるようになったのすごくない!?とお師匠さまはギタVoさんに言っています。ボクは苦笑いしかできません。いやホントお恥ずかしいったら。

◇◇◇

そんな感じで、シャングリラ、とりあえず卒業したわけですが、これで何かが吹っ切れて、みるみるうちに上達して、、、というわけにはもちろんいかず、この後に大スランプに陥り、たくさんの壁にぶち当たるとは、そのときのボクは思いもしませんでした。とさ。

シャングリラ、スコアで練習し直してみようかな。もうすっかり忘れちゃってるな。
それにいまなら完コピしてみたいです。そうじゃないと、チャット友だちから、くみこと違うじゃん!!と非難されそうなので……。

打倒こやびん!

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次回はちょっと脱線して、大好きなドラマー佐野っちについて語ってみたいと思います。


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