20240214

 世間ではバレンタインデーだ。TL上でもチョコレートの画像がたくさん上がっていた。三十を過ぎたあたりからそういうものとは縁遠くなった。時代的にも今では女性が男性にチョコレートを贈るという風習自体、以前に比べて当り前の感覚ではなくなっている気がする。確か、わたしが二十代の頃には「友チョコ」などと言って同性同士で贈り合ったり、自身へのご褒美として高級なチョコレートを買っていた人も増えたと記憶している。最後にもらったのはいつだったのか、忘れてしまった。
 アキ・カウリスマキ監督の映画『浮き雲』を観た。レストランで給仕長を務めていた女性が夫の失業、自身のレストランも売り払われて職探しをする身となるどん底から自分の店を持つまで再生していく物語。起きていることは不条理ながら、どこか悲壮感のないところがカウリスマキのいいところで、最後は少し都合が良い展開に感じたが安定したクオリティだった。音楽もすばらしい。

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