20240531

 今年も上半期最後のひと月を迎えようとしている。恐らく、毎年思っているのだろうが今年も期せずして「光陰矢の如し」といった感じだ。次回の読書会に向けて村上春樹『風の歌を聴け』(集英社文庫)を読み始めた。若い時に一度読んでいたが、おそらく十五、六年ぶりの再読だ。村上春樹を初めて読んだのは、二十代になって『海辺のカフカ』を友達に借りた時だった。その頃にはすでにノーベル賞受賞候補としても世界的に有名になっていて、天邪鬼なわたしは読むことを避けていた。ところが、これが滅法面白くてこの作品を期に彼の作品はほぼ全て読んだ。そういった作者との出会いを改めて思い返しながら読んでいると、こういう作品だったのか、という新たな発見があって楽しいものだ。

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