20230417

 和歌山で選挙応援に訪れた岸田首相に向かってプラスティック爆弾を投げつけた木村容疑者の犯行動機が警察による事情聴取で少しずつ明らかになってきた――もちろん、これは警察の情報を得た一部報道によるもので、これから送検されて、立件後に裁判を経て刑が確定するまで何が真実であるか、判断することはできないことを前提にしなければならない――。一部報道によると、木村容疑者は昨年の参議院選挙に年齢などを理由に立候補できないのは憲法違反であるとして神戸地裁に国家賠償請求訴訟を起こしていた。さらに、訴えが棄却された後に大阪高裁に控訴した際に安倍元首相銃撃事件を踏まえ「既存政治家は統一教会の組織票で当選している」と政治状況の不服を訴えていたという。しかも、彼は弁護士を立てずに本人訴訟を行っていたというから驚きである。それだけの行動力が今回の事件へと繋がってしまったのは残念だが、やはり暴力による現状打開は断固として認められるものではない。彼の訴えは一定の理があるだけに、そうした意見までもがテロという非難される対象にならないように注視していきたい。

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