20230906

 J.G.バラードの『クラッシュ』(柳下毅一郎訳、創元SF文庫)を読んでいる。デヴィッド・クローネンバーグが映画化したことでも知られる変態小説である。バラードという名の語り手が交通事故をきっかけに、交通事故と性欲を結びつけて興奮する男ヴォーンという男につきまとわれる。ヴォーンはとりあえずまだ付きまとっているだけで、バラードの方がむしろ車と女すべてに欲情している状態で結構辟易している。ここから面白くなることを期待したい。
 第三回かぐやSFコンテストの選外佳作が発表されたが、拙作はリストになかった。かなり名だたる書き手たちも選ばれていなかったので、なんとかあきらめはついたものの、やはり悔しい。選考委員の岸谷薄荷さんに「おもろかった」と言って頂けたので、なんとかその言葉を励みに次作を書きたい。

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