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バーコードの思い出~「QRコードの奇跡 モノづくり集団の発想転換が革新を生んだ」📖

 ※拙ブログ2020年4月掲載を再編したものです(拙ブログのこの記事参照が増えていました)。


書籍「QRコードの奇跡 モノづくり集団の発想転換が革新を生んだ」、上梓、発売、承知していましたが、入手少し遅れ、2020年4月に読みました。
   発売日:2020年02月14日
   著者/編集:小川 進
   発行元:東洋経済新報社
   ISBN:9784492534199







この本の凄さ(月並みないいかたスミマセン)


題名をみると、QRコード周辺のビジネスモデルの分析や解説だと思ったのですが、フフフ(?)。



ところが・・・・・・・
モノをうみ出していく人の苦労、あの手この手の試行錯誤、長年の歴史に、息をのむ活劇の展開が!

この本の醍醐味はコレか、 とワクワクしながら読んだワケです。


なぜ、こういう硬いおハナシをこんなにおもしろく書けるんだろう???  疑問が浮かびます。







本の帯には、


本の帯には50年にわたる来歴を匂わせる言葉もかかれており、もしかすると筆者は聞き取っての来歴だけでなく、そのうちの幾十年かはリアルタイムでその流れを実際に味わわれていたのかもしれません。

登場する方々の行動が読者にいきいきと伝わってきているのはその成果なのでは、と勝手に感じました(この手の書では異例かもしれない念入りな序文からも、アツさが伝わります)。









==感想、ネタバレしない程度==

近年中国で当たり前に使われているQRコード、また、日本でも某コミュニケーションツールなどでID追加の際にも使われてきてましたね。



新しい技術、要素となる手段や製品の開発・導入、新しいことを会社組織の中で始めるには理解が得られるまで時間がかかったり、逆風にさらされつづけたり、というのを体験される方がすくなくないのでは、と思います。

QRコード開発前夜というか、使用開始に至る叙事詩というか、苦労の積み重ねの話が詳細、生々しくて、読んでいて引き込まれます。

開発、新手段導入では、技術をつくりあげるだけでいいのではなく、人員確保、予算、組織、社内外の連携、思わぬ広い層のステークホルダーの説得、など、大変な手数を踏むのだなぁ、ということが当時の裏話数々の記載からうかがえます。

 (自身も小さな体験いろいろを思い起こし、あるある、をいっぱい歌いたくなりました)



=== === ===








<番外=バーコードの思い出>

以前いた職場で初めてQRコード使い道の相談を受けたときの思い出: 某自動車販売店在職中、アフターサービスに関わっていたときに、部品倉庫などでのQR使用の話がありました。

まだ、基幹システム側での対応が未確立だったことやリーダー機器の費用が今に比べ高額に昇ることから実現には至りませんでした。
そのあと、単身、社の部品センターに張り付いて、コード類は使わず、手づくりカイゼンをしたことを思い出しました。

その後の、機器の発展、コードの普及加速、で今はQR、普通に使われてますね。

それから長く経たないうちに自動車検査証にQRコードが記載(記憶違いだったらゴメンナサイ)されるようになり、デンソーさんサスガ、と思ったものでした。

中国でのコミュニケーションツールなどの普及。QRコードもそうですがコミュニケーションツールいろいろ、中国ではかなり早いころから市井に普及してました。まずは携帯、PCでのQQ(メッセンジャーやチャット、あちこちで鳴るピピピピピ)をはじめとするテンセントのツール群。。。

脱獄アイフォン(knasadaも使ってました)が、中国市井に広まると(2008年頃?)中国国内対応のデジタルツールがさらに加速していったのを感じました。





昨今のテレワークでも、中国とは微信でオンライン会議してるのも不思議です(QRコードはここでは触ってないけど)。微信は、中国では個人用ツールだけでなく、当たり前にビジネスツールなんですね。



バーコードの思い出: 本書でも触れられているように、knasadaが社会人になったころはすでに電子寄りの道具がカンバン周辺では使い始められていたようで、カンバンにややこしい模様(NDコード?)が
載ったのはいつだったか。。。長年、ややこしい模様には慣れ親しんでいるような気がします。



knasadaが直接、バーコードを使うシステムに関わったのは、30年ほど前でした。
自動車の国内物流改善、システム開発を担当していて、出荷以降の物流管理にバーコード(QRの気配はまだなかった頃だと)を導入しました。
バーコード導入開始まではパンチカード、バーコード導入当初のプリンターはインクリボンでのインパクト、で、薄まっても読めるには、などの苦心あり、本書のバーコード裏話、あるある、でした。
 (プリンターはその後、転写になってクッキリ化)

コードリーダーは、パソコン有線接続が主でした。
持ち歩きのリーダーはあったとは思いますが、確かいろいろ制約がありました。
(今の一億総コードリーダー化に至ることなど、夢のまた向こう。。。)


バーコードも、数種あるのから何を採用するか、対応リーダーは何か、など、今の機器の進歩で解決終わってる課題が当時はひとつひとつが導入障壁!
バーコードは、インターリーブド2of5か、コード39か、のどちらかかな、などと。。。

QR登場で、記載情報量が格段に増え、読み取り速く正確、と世界は変わりました。


個人でのQRコード利用: けっこう長年個人利用してます。
ブログURLのQR表記とか、ハガキへの記載とか。。。 恩恵受けてます。

さらに余談、ジャカルタ スンターのデンソーさんの正門前のテント屋台が出している麺はおいしかったです。




<知りたくなった、関連の歴史>




今から35年前、物流や生産工程内でのID認識方法を検討していて、調べてました。

当時、すでに日産が、組立工程内を中心に使用と思われるID発信タグを特願申請されてました。



この技術は、タグの量産化、低価格化でRFIDとして、実用化されたものと思います。

日産での生産物流のID認識は、今、何でしょうかねぇ?


IDタグ、ICタグ、は、あちこち普及してますよね
某衣服ショップでも使われてたり、ワンウェイの簡易なタグ発信もあったり、マラソンなどでのチップもその一種なんでしょう。

こういう技術、変化、進歩が今後も楽しみです。


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