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恋だの愛だの

ただ、ある本を読んで思ったこと。ぱーとツー✌
すべての瞬間が君だった‐きらきら輝いていた僕たちの時間‐ ハ・テワン著

たまに詩集を読みたくなるのだが、表紙の絵が好みで読んでみた。
今までの淡い思い出や苦い後悔、純粋に誰かを好きだったことや今も忘れられないあの人を思い出す、そんな本だった。

いくつか心響いた一節を紹介。

1人でいるほうが楽なふりを
この世で一番上手にできていると思っていた。
だから、ぼくはいつもそうしてきた。

たぶん誰かといる時間(仕事など必然的な時間を除くと)より1人でいる時間が長く(なった)なってしまった。
1人に慣れた半面、ふと、1人という時間や感覚に言い表せない不安や絶望感みたいな感覚に襲われることがある。
そんな時、1人でいた方が楽だと、自分に言い聞かせるのだけど、上手く消化できない時がある。

過ぎ去ったものを
恋しがるということは
あのとき
置いてきた未練だろうか
それとも今
目の前にある失望だろうか

確かにいつの間にか失ってしまった関係を思い出すことがある。
好きだったのに別れてしまったあの人、些細なケンカで疎遠になってなってしまったアイツ…未練、失望という言葉がぴったりかは分からないが、今でも思い出すということは、何か引っかかるものがあるのだろう。
いつか、思い出さなくてもいいくらい今という時間に没頭できる自分がいると良いなと思う。

自分に惜しみない愛情を注いでくれる人だって
いつかは疲れてしまうかもしれないことを。
あなたに背を向けてしまうほどに。

これは、すごく共感した。そして反省した。
まさに相手の好意や優しさに甘えすぎていたことがある。
きっと自分からは離れない、いつか自分からも返せればいいと。
でも気づいた時には遅かった。
ある日、思っていたよりも呆気なく自分の前から消えていったのだ。
もう、どれだけ悔やんでもあの人は戻ってこないだろう。
一方的な愛には限界があることを学んだ。

時折、感情をむき出しに書かれた文章がワタシはとても心地よかった。
純粋だったあの頃、自分本位だった恋、失って初めて気づく切なさ、そんな自然な感情を優しい言葉で綴っている詩が多かった。
「恋だの愛だの」歳を重ねるにつれて言葉にするのを躊躇してしまうけれど、ありのままにあれこれ考えず誰かに気持ちを伝えることも大切だなっと、微笑みながら読み終えた本を閉じることができた。

あと、ところどころの挿絵がとても素敵だった。

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