ネタバレの恐怖
ミステリ読みが一番怖れていること。
それは、言わずと知れた「ネタバレ」である。
なにせミステリの場合、他のジャンルに比べて、その面白さのウェイトは「結果」が占める割合が大きいのだから。
私のお気に入りのサイトは、
①読み物として面白いサイト(ブログやSNSのコミュニティ)であること。
もしくは、
②書評・感想、中心のサイトであること。
この何れかである。
特にあらすじの羅列ではなく、きちんと自分の意見が書かれてあるものなら尚、結構。惚れる要素は満載であると付け加えておこう(笑)
…とは言っても、本好きな方は、概して文章の上手い方が多いので、両方を兼ね備えている場合も多く、一粒で二度美味しいというのが、事実なのではあるけれども。
以前の私は、仲の良いネット友達のサイトをぐるぐるとまわっているだけで、「いと楽し」という、世間の狭さだったが、今ではいろんなサイトに飛んでいく。もちろん、本好きの友達が増えるといいなー、なんて期待しているわけだが、ただこの初訪問というものには、期待と対極に、とんでもない落とし穴が待っていたりもするから、気が抜けない。
それが冒頭の「ネタバレ」である。
書評ブログを渡り歩いているうち、思わず息を呑んでしまうサイトに遭遇したことがある。
信じられないことだが、あまりにも堂々と、ストーリー(もちろんトリックのオチまで)を記しているブログがあったのだ。オマケにご丁寧なことに、オチ部分の本文まで引用しているというサービス具合である。もちろん、「ネタバレあり」の表示すらない。
危ない危ない…。
こんなことがあるから私は、初めて訪れたサイトでは、まず既読の本について書かれた記事に目を通し、呼吸を整えるのだ。そして、このブログは「安心だ」と、「信頼できる」とわかった時点で、未読のものに移行する。
ネタバレするなとは言わない、でもするのであれば、やはり一言断るべきだと思う。さもなきゃ、ミステリ好きに恨まれることになってしまう。
過ぎ去った時間、放たれた矢と同じく、読んでしまったネタバレは、取り返しがつかないのだから。
まぁ、長々と何が言いたいのかと言うと。
自分は目一杯楽しんで、そのくせ人の楽しみは取り上げるなんて、大人のするこっちゃありません、ってことなんですがね。(笑)
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