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『Local Natural Environment』を伝え・考える Vol.6 講習会編
トップの写真は、北海道のブナの葉です。九州のブナの葉っぱと比べるとかなり大きいそうです。
5月18日は、梅雨前の貴重な晴れ予報で外遊びをしたかったですが、1ヵ月ほど前から講習会を申し込んでいたので、晴れの誘惑を振り切り講習会に参加するため椎葉村に。
4月に祖母山に行った時に感じたこと、目の当たりにしたブナの被害について大学の先生方の学術的根拠とリンクすることも多くとても納得のいく時間となり、ますます継続的に山に行き、写真を残し、山奥の実情を発信していこうと思いました。
今回の講習会のお話は、九州大学の演習林での研究発表でしたが、宮崎県側の祖母山系、九州脊梁等は、シカによる被害が著しく、ブナが倒れることとスズダケまでもが食われ、落ち葉を蓄えれず、表土がむき出しになる事。
ブナの根の露出により病原菌に感染しやすくなる事。
ブナやスズダケがなくなれば山の浸食が広がる結果となる事。
など、継続的に地元の山に登り目の当たりにしている事柄の原理が学べたような気がします。個癖にとらわれず、他者の意見を聞きに行くことの重要性を感じました。
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環境省のホームページより引用で二ホンジカの分布状況を読み解くと、もともと九州はシカが多い地域でしたが、確実に平野部までシカの生息域が広がってきています。
シカの被害は、食害だけでなく、ノミ、ダニ、そしてヒルを広範囲に移動させることになります。
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猟師が少なくなり、過疎化により空き家が増え、耕作放棄地も増えてきています。そうなると人と獣との境界線バランスが崩れ、新芽の少なくなった山林より、移動の楽な平坦地に生息域の広げてきているのでしょう。ましてや、お年寄りばかりの小さな村の畑などは食料の宝庫でうす。
このシカの勢いは、個人や各団体の力で止められるものではないでしょう。
そもそもどうして『ブナ』の観察なのでしょうか。
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『ブナ』は、日本の美しい森の象徴的存在であ【森の女王】と称される存在だそうです。もちろん海外にもありますが、北から南まで四季折々の環境下で、各地のブナが適応するために樹木高や葉っぱの大きさを変えながら生息していることを学びましたが、九州のブナ林のシカによる被害は固着性の樹の生存本能だけでは切り抜けれないと思いました。
シカの被害で原生林が消滅する。
土砂崩れのように災害につながる。
これは、信じがたい話ですが今九州の山奥では、現在進行形の災害です。
子供たちが大人になる頃は、山にはブナの屍と馬酔木の森になっているかもしれません。
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身近な環境で、このような環境研究をされている方がいることに少し安心と、感謝ができた梅雨前の土曜日でした。貴重なお時間ありがとうございました。
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