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成毛眞

「成毛眞の本当は教えてたくない意外な成長企業100」を読む。

・東京五輪開催に向けて伸びる企業
・新たな製造拠点に積極投資する企業
・グローバルニッチトップ企業
・何世代も続いてきた超長寿企業
・地方のミニ東京を形成する企業

主に上記の項目で区分けされ、成毛眞のお眼鏡にかなった優良企業が100社紹介されていた。

成毛眞は日本マイクロソフトの元社長であり、現在は書評サイトHONZを主宰し、自身も有用な著作を多数、記しており、大半の著作に目を通してきた。

なかでも、成毛眞の著書で初めて読んだ「本は同時に10冊読め!」はまさに我が意を得たりで、今でもブックオフで見かけると購入し、知人に配っている。

その本の副題が「本を読まない人はサルである!」と付けられており、いささか過激ではあるが、正鵠を射っているなと今さら乍ら、実感している。

今回、読んだ「成毛眞の本当は教えてたくない意外な成長企業100」も面白かったが、実は「本は同時に10冊読め!」をより多くの人に薦めたい。

さて、「意外な成長企業100」であるが、100社の中でも自分が着目したのは主に2つの企業群で、まずはインフラ整備には欠かせない土木関連の技術を持つ企業だ。

建築関連や不動産デベロッパーは景気の波に大きく左右されるが、土木関連の仕事は景気の波に左右されにくく、また何より世界の中でも唯一無二の技術を持っている企業も多く、今後、国内だけでなく、グローバルな活躍も期待できることが分かった。

あまり考えたくはないが、これから戦争や変乱が勃発し、国土が焦土と化した場合、住居も大切ではあるが、まず、最初に整備されるべきは道路や橋、といったインフラだと考える。

天災にしても然りだ。

プレハブ等の仮設住居で一時的に雨露を凌ぎ、インフラがある程度整備されてから、本格的な住居の建設に入っていくと考える。

おそらく、戦後、焼け野原であった多くの都市がそうではなかったろうか。

戦争、変乱、天災がないに越したことはないが、日本がほこる土木技術が注目されないのは偲びないと感じた。

事実、大学にて建築系を志望・専攻する学生は多いが、土木系を志望・先行する学生は減少の一途だという。

国力の衰退につながると感じるのは自分だけではないであろう。

そして、もう一つ注目したのが、イオンだ。

正確に言えば、イオンモールの中に出店し、全国展開している企業群だ。

東京に住んでいるとイオンに行くことは殆んどなく、その存在感は極めて薄いが、地方にて、イオンを中心に独特の経済圏が形成されていることを知り、驚嘆した。

本書曰く、各イオンモールの中に「ミニ東京」が形成され、東京に行かなくても東京を味わえるスモールシティーが築かれているとのことだった。

今後の地方の趨勢を占う上でも、イオンとその中に展開する企業の観察は続けていかねばと思い至った次第である。

最近、資産形成を貯蓄から投資へと舵を切り始めたので、今後もこれらの勉強は継続していきたい。

国と人 共に支うる 基とは 本と資本と 知恵と金かな

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