人生邂逅 ・まなび編         ◆仏教読書会から -23

仏教の大意(鈴木大拙著)より
”一切即一”  ”一即一切”
 は大乗の極致で華厳の思想。


この教えを、たまたま目にしたNHKスペシャル  ”超進化論”  で理解を深める
ことになりました。

植物はコミュニケーションを取り合うことで、自分たちの繫栄を実現している。というものですが。
この番組後半での「森は一つの生命体」に、納得させられました。

樹木の根は大量の菌糸と共生関係にあり、この菌糸を通して森を構成する すべての木々がネットワークを形成しているのだそうです。

このことで、何が起きるか。

例えば、落葉樹と常緑樹が存在する場合。

秋になり落葉樹が葉を落す時期なると、常緑樹が自分たちの栄養分を落葉樹に分け与えるのだそうです。
そして、春夏の落葉樹の活性期には逆に常緑樹をサポートする。といった相互扶助が成り立っている。

また、
幼木と成木の関係でも

幼木にとって、日の光が届かない過酷な世界でもちゃんと成長するのは
成木が、幼木に惜しみなく栄養分を供給しているからなのです。

こうして、森を構成する全ての木々が菌糸を介して、共生の関係にある。

これまで、木々は光や栄養分や水を奪い合う、競合関係にあると思われていたが、まったくそうではなく、

森は一つの生命体! として存在している。

これぞ、 ”一切即一”  ”一即一切” 


自然は、私たちにずっと、ずっと昔から、自らをもって、ヒトはどう生きるべきかを示していてくれたのであり、それを知るがゆえに自然への畏敬の念となり、宗教心へとなっていったのでしょう。

  今の時代こそ、自然の教えに立ち返るときなのかもしれません。


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