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女1人旅 国鉄でカンチャナブリへ行く

私は旅に出た。行き先はカンチャナブリ。

カンチャナブリといえば、泰緬鉄道である。

泰緬鉄道は、第二次世界大戦におけるインパール作戦で、物資を運ぶために利用された。その長い長い線路の建設は、5年かかると言われていたにも関わらず、たったの15ヶ月で完了した。その過酷な労働環境により、建設に関わった人々の多くが、過重労働や伝染病などで犠牲となった。

今回は、バンコクからカンチャナブリへの旅を、拙い文章ではあるが記録していこうと思う。

1日目


7:20ごろ バンコク、トンブリー駅に到着。
トンブリー駅まではBTSとMRTに乗って行った。MRT Bang Khun Non駅 (สถานีบางขุนนนท์)からトンブリー駅(สถานีธนบุรี)までは徒歩15分ほどだ。


トンブリー駅ホームの様子

トンブリー駅で乗車券を購入。外国人は100バーツだ。もし流暢なタイ語で話したとしても、国民IDカードかパスポートを見せなければならないため、絶対に外国人であるとバレる。外国人料金を素直に払った。

早めに駅に着いたので、すぐ近くにあるカフェAmazonでアイスラテを購入(70バーツ)

朝の日差しとアイスラテ

普段、カフェAmazonでアイスの飲み物を購入して飲むと、その量の多さから飲み切るのに一苦労するのだが、この国鉄の長旅にはちょうどいい量であると判明した。(私はアイスラテを、4時間かけて飲み干した)

出発の15分ほど前に乗車。
左側に座ると良いと聞いたので、左側の席を選んだ。

車内の様子

7:45 定刻に出発
しばらく景色を眺めた後、持参した本を読むことに。

何駅か停車して、乗客も増えてきた。初めは2人掛けの椅子が向かい合わせになっている席に1人で座っていたが、ある駅から隣と前に女性が座った。

バンコクから出ると、そこはもう田舎だった。
バンコクに住んでいるとなかなか見られない、畑や果樹園などの景色が新鮮に目に映る。
4時間を超える長旅であるが、車窓からの景色を眺めていれば、退屈な時間は一切なかった。

このような景色がずっと続く

10:47 カンチャナブリ駅に到着
乗客に西洋人が一気に増える。
これまでの停車駅と比べると、カンチャナブリは栄えて見えるが、やはりバンコクと比べるとかなりの田舎である。

車窓からのカンチャナブリ駅

カンチャナブリを過ぎたらいよいよ泰緬鉄道の見どころである3地点、クウェー川鉄橋、チョンカイの切り通し、アルヒル桟道橋を通過する。

まずはクウェー川鉄橋。
カンチャナブリ駅を過ぎるとすぐに通過する。
車内からはクウェー川がとても綺麗に見える。
鉄橋の景色に関しては、車内からはよく見えないというのが正直なところ。しかし、実際に渡っているんだという感動がある。
鉄橋を歩いて観光していた観光客が周りから電車の写真を撮るためにこちらにカメラを向けるので、少々恥ずかしい。

鉄橋から見えるクウェー川
正直、鉄橋の全貌は車内からはわからない

次にチョンカイの切り通し。
ごつごつと歪な形をした岩の壁近くギリギリを電車が通る。
窓から手を伸ばぜは届きそうなくらい近い。
見るからに固そうな岩壁は、重機を使わず全て人の手で掘られたというのが信じられない。

迫力伝われ

そして最後、泰緬鉄道のハイライトとも言える地点、アルヒル桟道橋。
川に落ちてしまうのではないかとハラハラ。観光客が皆、写真を撮ろうと川の方へと集まるので、いつか重みでひっくり返って落ちてしまうのではないかとドキドキ。

観光客は皆窓から乗り出して写真を撮る

ついつい川の方ばかり見てしまいがちだが、川と反対側の窓も見てみてほしい。こちらも先ほどのチョンカイの切り通し同様、壁スレスレなのだ。

壁スレスレを通る様子

12:15アルヒル桟道橋を過ぎてすぐのタムクラセー駅で下車。
13:30にトンブリー行きの電車が来ると駅の係員が言っているので、それまでの時間周辺を観光する。

タムクラセー駅

アルヒル桟道橋は、電車の通らない時間その線路の上を歩くことができる。
今日は雨。したがって地面が非常に滑りやすい中、細い線路の上を歩くのは恐ろしい。

結果、半分くらいで引き返してしまった。

カセー洞窟は線路の隣にある。
暗い洞窟の中に黄金の仏像が聳え立つ姿がなんとも神秘的だ。
奥の細くて天井の低い洞窟を進むと、その先にも小さな大仏がライトに照らされていた。
この洞窟も足元に十分注意する必要がある。
筆者は歩きやすいスニーカーを履いていたにもかかわらず、滑って転びそうになる瞬間が何度もあった。(決してドジなわけではない)

洞窟に入るとすぐに目に入る仏像
一番奥の小さな仏像

タムクラセー駅周辺には、川を眺めながら食事を楽しむことができるレストランや、小さめの市場があった。
しっかりと昼食をとるほど空腹でもなかったので、おやつの感覚で市場にて揚げバナナ(กล้วยทอด)を購入。

酸味のあるバナナを使用

がしかし、かなりの量である。
朝食をしっかり摂ったので、揚げバナナは3つ食べてお腹が膨れてしまった。しかしまだ10個以上残っている。
(結果、帰りの電車でゆっくりゆっくり食べました。)

タムクラセー駅には野良犬があちらこちらにいた。バンコクにも野良犬は至る所にいるが、この駅には子供が大人までたくさんの野良犬がいた。
彼らには何度か揚げバナナを狙われたが…死守した。

君がずっと私を付き纏っていたな。

13:30 トンブリー駅行きの帰りの電車が到着。
帰りは右側の席に乗るのが良い。
帰りの切符は車内で購入する。車内であっても料金は外国人料金である。

もう一度3地点の見どころを通るので、今度は写真を撮らずに集中して鑑賞。

15:00頃 カンチャナブリ駅に到着
本日は、クウェー川辺りにあるVNゲストハウスに宿泊する。
ゲストハウスに着くと、そこに住む小さな男の子2人がお出迎え。そして綺麗な女性のスタッフさんに部屋まで案内していただいた。
1泊400バーツという安さなのだが、感想としては…

NGは散らかった私物です

値段通りの部屋だった。
水2本と小さな石鹸がついてきたのは嬉しいポイントだった。
空調は扇風機のみの部屋を借りたため、暑さが心配であったが、川の近くであるためか、連日雨が降っていたからか、扇風機をつけると寒く感じた。

部屋の中からは3種類の鍵をかけることができ、部屋の外からはドアノブ部分にある鍵と、南京錠をかけることができた。防犯はまあまあと言ったところだ。

部屋全体は清潔感があったのだが、問題は水回りだ。全ての水圧が弱かったのだ。

ただ、一泊する分には十分なお部屋だった。

バンコクと比べるとカンチャナブリはかなり田舎である。したがって夜になるとあたりは非常に暗くなる。

女1人で色々と歩き回るのは危険であることと、大量の犬が活発に動き出すため、早めに部屋で休むことにした。

2日目へ続く

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