【第2回】K-POPボーイズ熱戦始動⁈

突如始まった「KLOBAL通信」に、たくさんの関心を寄せてくださり、本当にありがとうございます!皆さんからの応援の声に触れて、心が温かくなる毎日です。

今回からは、いよいよコラム本格始動!
今アツい‼︎ K-POP「第5世代」ボーイズグループについて書いていこうと思います。

これからのボーイズグループ

2023年デビューの「第5世代」

2023年デビューの新人ボーイズグループといえば、8TURN、xikers、BOYNEXTDOOR、LUN8、Hi-Fi Un!corn、ZEROBASEONE、RIIZE、n.SSign、FANTASY BOYS、EVNNE…などデビュー早々、話題と人気を獲得しているグループが多い印象。
すでに韓国では「第5世代」と呼ばれ始めている彼ら。
楽曲制作では海外の作曲家を採用している例も多く、デビューから国際市場を全面的に狙っていく姿勢が色濃く出ています。とはいえ、K-POPらしい耳に残るリズム感も、もちろん健在。音楽性も中毒性もある秀逸な楽曲が目白押しです。
今年のデビュー組を見るだけでも、これからはK-POPボーイズグループの活躍がより大きくなっていく予感がしています。

なぜ今ボーイズグループが熱い?

2020〜22年まで続いたコロナ渦で、オンラインを通じて世界的に人気を博した、いわゆる「第4世代ガールズグループ」。コロナ渦がほぼ明けた今年4月以降は、ワールドツアーで韓国国外を飛び回っているグループが多いですよね。
そして、長らく世界と韓国の音楽チャートを席巻し続けてきたBTSが、メンバーの順次入隊でグループ活動を一時的に休止。
この2つが作用してか、直近の約3年間、なかなか大きく飛躍するチャンスや機会が巡ってこなかったボーイズグループに、ようやく大衆の目が向いて、今年一気に注目度に火がついた面もあるように思います。
例えば音楽番組でデビュー後初の1位を獲ったAB6IXや、日本デビューを果たしたCRAVITY、地上波初1位を獲得したTEMPESTなど、最近はコロナ渦前後にデビューしたボーイズグループの躍進が、特に目立つような気がします。

そんな昨今のボーイズグループの躍進は、いちプロデューサーとしても、いちK-POPファンとしても、見ていて本当に嬉しいものがあります。

韓国籍のメンバーには必ずやってくる、兵役の義務。それはすなわちグループ活動の中断を意味し、韓国のボーイズグループが避けては通れない道です。
そんな彼らにとって、1年1年の大切さ、一刻も早く人気と立ち位置を固めることの大切さは、外国人の私たちには想像も出来ないほど、計り知れないものなのではないだろうかと思っています。

『THE KLOBAL STAGE』も、日本の番組とはいえ、「いずれ兵役で活動にブランクが生じるボーイズグループに、1つでも多くの活動の場を提供できたら」「メンバー兵役中のグループに、日本でもファンは待っているということを伝えられたら」「コロナ渦で思うように活動ができなかったグループの海外活動の足がかりにしてほしい」。そんな想いから、敢えてボーイズグループ特化型にしていた背景も実はありました。
視聴者の皆さん・出演者・制作チーム、いずれにとっても良い影響がある番組にしたいという願いがありました。

プロデューサー的・注目の「第5世代」

2023年デビュー組を見ていて特に驚くのは、その実力の高さ。
もちろん現在一線で活躍する先輩グループたちもデビュー時から素晴らしい実力でしたが、それにしても今年のデビュー組は非常に完成されている印象があります。

そこで今回はプロデューサー的・注目の「第5世代」を、デビュー順に4組ご紹介させてください!

BOYNEXTDOOR

遂にZICO(※グループ「Block.B」のリーダー 兼 作詞作曲家 兼 ソロアーティスト)プロデュースのグループがデビューするのか!と、実は個人的にデビュー前からかなり楽しみにしていたグループ。
米60年代を彷彿とさせる、カラフルなおもちゃ箱のような可愛らしいコンセプトビジュアルは、見ている人たちをワクワクさせるには十分。少年らしさとあどけなさが残るメンバーたちとも、イメージが良くマッチしています。

そんな、まだ"少年らしさ"が残るメンバーたちが歌う最新曲「But Sometimes」。極めて大人っぽい歌詞の失恋ソングである本曲。彼らの年齢にはまだ早いのでは...?と最初は思ったんですが、これが良い意味で裏切られました。
ちょっとマセた少年たちが、自分たちの中にある失恋の傷や未練を必死に強がって隠しているような、BOYNEXTDOORらしい曲の魅せ方に繋がっていて、デビュー曲とは違う可愛らしさが見え隠れするのです。でも、歳下ファンには格好良い「オッパ」に見えるのだろうな、とも。恐らく曲を聴く世代によって見え方の変わる曲なのではないか、これはしてやられた、と思いました(誰。

音源王であるZICOプロデュースなだけあって、聴いた一発目のインパクトが強い楽曲というよりかは、ふと「あ、あの曲聴きたい」と思うような、何度も聞きたくなる耳当たりの良い楽曲が多いのが、BOYNEXTDOORのイメージ。
個人的には2016年前後のBlock.Bの楽曲「TOY」や「Yesterday」を思い出させる雰囲気も感じます。

そして特に凄いなぁと思うのは、デビュー約4ヶ月目にも関わらず、音楽番組のステージで振り付けや表情にアドリブを効かせられる余裕を兼ね備えているメンバーたち。
デビュー以降、特別たくさん外部のイベントに出ている印象がないのに、この期間でこの余裕、このステージでのこなれ感。これからどこまでステージのプロになるのだろうかと末恐ろしくもあり、とても楽しみでもあります。

あと、多分メンバー全員があらゆる類のヌナキラー。ヌナキラーの百貨店です。
ちょっと心臓に悪いです。

LUN8

ASTROの所属事務所 fantagioから、ASTRO以来7年ぶりにデビューしたLUN8。

fantagioらしいパッと目を引くビジュアルの強さと、新人らしい初々しさが眩しいグループです。歌番組を見ていても、なぜか目がいってしまうキラキラとした明るい魅力。見る人を惹きつける、選ばし者のオーラが既に漂ってきています。

デビュー曲はとことん可愛いのかしら、と思いきや、アメリカのヒーローもの映画のエンディングで流れてきそうな、疾走感のある爽やかだけど力強い楽曲!カーレイサー風の衣装も目に新しく、より颯爽とした雰囲気を醸し出すのに一役買っていました。

LUN8以前にデビューした8TURNやxikersが特徴的でインパクトの強いコンセプトでデビューを飾ったのに対し、LUN8は《若く爽やかな正統派アイドル》を、実力と音楽性で極めてしっかり固めて大正解の形で打ち出した!というイメージがします。

EXOの代表曲のひとつ「Growl」をカバーしたステージも、カバーとは思えないレベル。メインボーカルのジンスくんをはじめ、しっかりとした実力から成るステージに見入ってしまいました。

ちなみに、デビューミニアルバムに収められている「Live In The Moment」も、とても素敵な曲です。

RIIZE

SMエンタからNCT以来、こちらも約7年ぶりにデビューしたボーイズグループ!
デビュー曲を見た瞬間「さすがSM…これぞSM!」と感動しました。

Y2Kの要素がありつつ、SMらしさ、そして爽やかなTHEアイドル感も持ち合わせるビジュアルコンセプト。
高身長から繰り出される大きなダンスの動きからは、RIIZEらしい瑞々しい"若さ"と、その"若さ"を表現する楽しさ、輝きまで感じます。
楽曲はベースの低音がアクセントに響く中にメンバーの高めのトーンの声がよく映えて、青年らしさの中に青春の儚さやあどけなさの忘れ物を感じるのも魅力のひとつ。

そしてメインボーカル・ソヒくんの「青春を声にした」ような透き通る高い声色が美…!聴いていてどこか切なくなるくらい。RIIZEの楽曲とコンセプトの表現にぴったりな声色だなぁと思います。

とにかく懐かしい「青春」感を強く感じるRIIZE。若さへの喜びと、思い返すと一瞬だった青春の眩しさと切なさ、そんなものを感じます。まるでSHINeeの「View」をグループにしたような…
メンバー全員が「君に届け」の風早くんのようなグループだなぁとも思ったりもしました。

ちなみに余談ですが、お酒に酔った状態で「Memories」を聞くと、なぜか涙が出ることが最近わかりました。良い子は真似しないでください。

EVNNE

全員がMnet「BOYS PLANET」出身のメンバーから成るグループ。Mnetのオーディション番組から誕生する派生グループとしては、JBJ以来5年半ぶりとのこと。
事務所はVIXX、VERIVERYを輩出したJellyfishエンタです。

同期組には、ポップをベースとした若く爽やかなイメージが強いグループが多いのに対し、EVNNEはベースミュージックを基盤にしていてラップが際立つデビュー曲。ついつい踊りだしたくなるようなテンポの良さと、ダークなスタイリングは、良い意味で古き良きTHE K-POPな色も少し感じます。
男らしく力強い、カリスマのあるイメージで他グループとの違いを出しつつ、自分たちの強みを表現してきたなぁという印象。
メンバー全員が本当に声が良い。そしてラップ技術が目を見張る素晴らしさ…!それが良くわかるデビュー曲です。

ラッパーが3人も在籍していることもあってか、デビューミニアルバムに収録されている楽曲はHipHopベースのものも多く、K-POP第2世代と第3世代を通ってきた人は、どこか懐かしい気持ちになるかも。

ちなみに個人的には、メンバーの綺麗な歌声がひときわ際立つ「Even More」という楽曲も好きです。耳が幸せになります。

ボーイズグループ戦国時代へ

K-POPの歴史も、もう30年近くになります。
約30年の歴史を経て、これからまた新しい境地に達していきそうなK-POPボーイズグループ界。

昨今勢いが増して来た第4世代ボーイズグループに、今年デビューの第5世代。
ここに迫ってくるのが、兵役を終えた第2・3世代のボーイズグループたちです。今年すでにSHINee、INFINITE、TEENTOP…すでに強固なファンダムを持ち、実力も名声も手にした超ベテランの彼らが、兵役を終え、大人の魅力を引っ提げて待望の復活を遂げて来ています。秋にはB1A4も帰って来ますね!
INFINITEやSUPER JUNIOR D&Eのような、事務所から離れて自分たちで新たに会社を設立し、活動していくパターンも今後増えていきそうな予感がします。

コロナ渦が明けて飛躍する第4世代vsデビューしたばかりのフレッシュな実力派若手vs全てを兼ね備えたベテランアベンジャーズ。
30年の歴史を経て新たに到達した、世代を超えたボーイズグループ熱戦が、これから見られるようになるのかもしれません。

そして、そこに華麗なカムバックで切り込んでいくのが、K-POP史上初の一斉入隊を果たして、自分たちだけの道を確実に切り開いて来た"階段ドル" ONF、ですよね!

次回は祝!カムバック!!ということで、たくさんの方からリクエストをいただいた、「ONF」について書いていこうと思います。

では、次回もお楽しみに!