見出し画像

【相続トラブル】相続放棄しただけで、親戚に借金を押し付けるかもしれない件。

こんにちは、不動産マニアです。
今日は、不動産ではなく、
相続放棄
についてのお話です。

この相続放棄、
仕組みをきちんと理解していないと、
後でかなーーーーり大変なことになります。
具体的には、
家族が相続放棄することで、
相続人でないはずの、親戚に借金を押し付ける場合もある
など、只事では済まないことになります。

相続のルール上は、ごく基本的な話なのですが、
この落とし穴、意外と知られていません。
今日はその落とし穴について
詳しくお話ししていきます。


相続放棄って、どんなとき使う?

はじめに、
相続放棄って、どういう場合に使うのか
をお話しします。

例えば父親が亡くなったとき、
①借金を残して亡くなったが、
その返済を引き継ぎたくない場合


②全ての財産を母親に相続させるために、
子供達が何も相続しないようにしたい場合

などに、『相続放棄』を利用します。

今回は、①パターンの落とし穴です。
相続は、お金や不動産のようなプラス財産だけでなく、
借金のようなマイナス財産も相続対象
なので、借金を相続放棄しなければ、
遺された家族が、借金返済する義務があるのです。

※補足※
ちなみに、②パターンにも、
"とある"落とし穴に気付かずに
トラブル頻発の落とし穴があります!
詳しくはこちらの記事をご覧ください↓↓↓
(只今準備中です。お楽しみに!)



画像1

相続放棄しただけで、親戚が借金を負う理由

さて、それでは、
親の借金を、家族が相続放棄しただけで、
なぜ親戚が借金を負う
のでしょうか。

それは、
相続放棄したら、
家族の次に相続権のある人が
財産を相続するから

なんです。

相続は、例えば父親が亡くなったら、
【1】母親(父親の妻)
【2】自分(父親の子供達)
【3】祖父母(父親の両親)
【4】おじ・おば(父親の兄弟)
の順で、相続できるルールになっています。

ですので、相続が発生すると、
①母親と自分が、借金背負う
↓↓↓ 母&自分が相続放棄する
②相続権が移転し、祖父母が借金背負う
↓↓↓ 父親より先に亡くなっている 
↓↓↓ or祖父母が相続放棄する
③相続権が移転し、おじ・おばが借金背負う

となり、通常は相続なんて関係ないはずの、
祖父母やおじ・おばに借金を背負わせることになるのです。


相続発生したら、親戚にも声がけを。

相続放棄すれば、
誰にも迷惑かけずに円満解決だ!
と思っていた方、
実はそうではないことがお分かり頂けたと思います。

不幸があったら、
葬儀などで親戚と顔を合わせる機会はあっても、
家族を亡くした悲しみで、
気持ちの余裕も無いですし、
「喪中にカネの話なんて不謹慎だよな…」
と、ついつい声がけのタイミングを
逸してしまいがちです。

一方で、相続放棄は通常、
亡くなってから3ヶ月以内に、
裁判所で手続きする必要があり(期日厳守)
「いろいろ落ち着いたタイミングにでも…」
なんてノンビリ構えてもいられません。

もちろん、お通夜でそんな話をするのは
難しいと思いますが、
初七日なり、なるべく早いタイミングに、
・(存命であれば)祖父母
・おじ、おば

には、声がけをしておき、必要に応じて
親戚にも相続放棄してもらう
なり、方針を決めておくことが肝要です。

ちなみに、四十九日のときに初めて声がけするのは、
裁判所手続きから逆算すると、ギリギリか、
最悪の場合、間に合わないと思います。

ほんとうは、これがベスト!

画像3

以上、相続放棄で親戚が借金を負う理由と
その対策についてお話ししてきました。

ただ、先に挙げた対策よりもベストなのは、
「本人が生きているうちから、方針を決めておく」
ことです!!
借金があるのならば、
それを家族で話し合って、
「返済を続けるのか」
「相続放棄するのか」
を、相続が起こる前に決めておくことです。
そして、相続放棄する方針にしたならば、
迷惑をかけるかもしれない親戚にも、
生前から声をかけておけば、
そういったトラブルや
相続発生後のドタバタも抑えられます。

親戚同士の関係性で考えても、
相続後に甥・姪と話し合うよりは、
実の兄弟間で話し合ったほうが
お互いストレスも少なくなりますよね。

まとめ

相続放棄を考えるときには、
今日のお話をぜひ参考にしていただき、
誰にも迷惑をかけない、
円満な相続をして頂けたら嬉しいです。

※厳密には、相続放棄によって、
 借金の債権者に多大な迷惑をかけるので、
 その点だけはお忘れなきよう。。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?