小説【REGULATION】《2話》「その女性」
《2話》「その女性」
俺はあまりの衝撃に、そのパチンコ玉?
生き物?何だかよく分からないが、その得体の知れない〝何か〟を投げ捨てた。
『──カン、カン、カン…』
投げ捨てた〝何か〟は本物のパチンコ玉の様に跳ねながら転がって行き、道路脇の電信柱にぶつかり静止した。
「──な、な、な、何なんだよぉ…!!」
俺は驚いた勢いで腰を抜かし、路上に座り込んでいた。
大通りではない裏路地とは言え、それなりに人通りがあるこの帰り道。
道ゆく人々に冷たい目線を浴びながらも、俺はしばらく動けなか