見えないものこそ大切に。

人間には心の性別は別として、体の性別、男と女があります。
男性には精巣や前立腺などの男性特有の臓器があるように、女性にも子宮や卵巣などの女性特有の臓器があります。
だから男性もしくは女性特有の病気があるということになります。
私は女性の体に生まれて、女性特有の病気で婦人科に通っています。
産婦人科及び婦人科というのは、妊娠した時に行くという古いイメージでとまっている方(特に男性)がいると思いますが、そんなことはありません。
でもそういうイメージがあるから、
女性が女性特有の病気になったときに病院に行きたくても「もし婦人科に入るところ見られたら妊娠と思われそうで嫌だ」という理由で行けない人が沢山います。
特に若い子や未婚の人はそう思うと思います。
病院にいくことは必要なことなんです。
行くだけで気持ちが和らぐこともあるし、医師から適切な治療を受けたら症状が改善する方だってもちろんいます。
でも大前提、病院に行かないと治る確率は0に等しいです。
大事なことなのでもう一度言いますが、女性は行かないんじゃなくて「行けない」んです。
そのイメージ、環境を作っているのは
(産)婦人科への偏見を持っている方です。
私たちは真剣に悩んでいます。
中には病院に通い続けてもなかなか治らない方もいます。私もそうです。
しんどい、辛い、この辛さを誰かにわかってもらいたい、そう思いながら私は中学生の時からずっと通院しています。
でも、今日ある男性と会話をしていて今日の予定を聞かれたので、婦人科に行くと答えると
「ベイビー?」と聞かれました。
馬鹿タレが、です。
妊娠はめでたいことですが、望まない妊娠などめでたいとは言い切れない時もあります。
それにそもそも私のように婦人科に行く理由が妊娠ではない人も沢山います。(というか妊娠の場合は産婦人科ですが...)
そういうことも全て含めて、「妊娠」というのは気軽に女性聞くものではないと思います。
例えば、思春期の女の子が生理不順で通院しているのに妊娠したの?なんて言われたらどんな気持ちになるでしょうか。
例えば、不妊治療中の女性が病院に行っているから妊娠したの?なんて聞かれたらどんな気持ちになるでしょうか。
病院に行く理由はさまざまです。
他の科でもそうだと思います。
患者の症状は十人十色だからこそ、デリカシーな問題なのです。
中にはオープンにしている人もいますが、
聞かれたくない人もいます。
私が言いたいことはたった一つです。
目には見えないものに注意して人と関わっていくべきということです。
気を遣うことは、当たり前のことです。
それは人を思いやることにもなるからです。
今回は女性に平気で「妊娠の有無」を聞くといういわゆるセクハラに腹を立ててツイートすることになりましたが、相手が女性だろうが男性だろうが、友達だろうがネットで知り合った顔も知らない誰かだろうが、彼、彼女らの見えない部分を汲み取って思いやりの精神での人付き合いを私含め、気をつけてほしいと思います。

p.s
正直まだこんなことで声を上げなくちゃならない日本という国の偏見、風潮に残念という言葉しかありません。
もっともっと多様性が、社会に広まりますように...

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