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TVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』2期(2017)感想


↓ 1期の感想 ↓


つづけて2期を観たので、1話ごとの感想を載せます。



7/1(月)
1話 どん底からのスタート回
全校生徒思ったより少ないな
劇伴がいい
相変わらず内浦という土地をリアルに見せようとする方針が徹底していてすばらしい
終バス時間の問題から、沼津で練習するというアイデアを思いつくの良いねぇ
濃厚な まり-かな  そこに3人目として介入してくるダイヤさん頑張れ
バス内のシーンの雰囲気が好き
絶望からのスタート。策はまだないが……
朝日が昇る方角を完璧にシュミレートしているのだろうと信頼できる
2期は紙飛行機がモチーフなのかな。OPの最後にも飛んでたし。学校説明会のポスター(紙)は関係ある? この熱意がアメリカへと飛んでいけ的な。『みすずの国』ラストを思い出す。
(そういや校内に学校説明会のチラシ貼りまくってもあんま意味ない気が……という無粋なツッコミをしてたのを思い出した)
全体的に1期1話のオマージュが多い回だった。


2話 作曲四苦八苦回
100人かぁ 目標が明確になったのはいいことだ
前回の後半が嘘のようにめっちゃコメディ調
梨子さんのキャラがよく分からない あんまりクール系ってわけでもないんだよな
未発表曲に限るってレギュレーションが地味にもっともラブライブ!の大会で難しいところだよなぁ。実質作曲コンペ
鞠莉の家のモデルはリゾートホテルだけど、作中ではホテル設定ではないのか。内装がさすがにホテル過ぎる。非常口とかビュッフェスペースとか…… 観光客誘致の魂胆を感じる(千歌の実家も実在の旅館だし)
果南さんスカートでもあぐら掻くのすこすこのすこ
ドッジボール  そして花丸さん『津軽』読むんだ
アウトドアな3年生とインドアな1年生の反りが合わない。……そんなにか? 1期でめっちゃ走り込みしてたよね
そこを繋ぐのが黒澤ダイヤ・ルビィ姉妹  ダイヤさんとか全然アウトドアっぽくない
マリさんのパンツスタイルの私服かっこいい 足長~
そういや花丸さんの実家お寺だったな 曜ちゃんの父が船長ってのも前話で思い出したし。
果南さんが怖がり、とかいう安直なギャップ設定よ 二次創作御用達
「雨だれの歌」じゃん!! 『少女終末旅行』5話……Bakerさん……


7/2(火)
3話 予選&学校説明会ブッキング回
山の中がラブライブ!予選会場? 地図が出てきて興奮している
1話に続いてまた交通手段、タイムスケジュールの話してる 2期のテーマはそういうことなのか? まぁそもそも入学希望者を増やすために重要なのもアクセスの利便性だし……それはニワトリタマゴの問題かな
てか、統廃合予定なのに学校説明会は中止になってないんか。ポスター回収してたのはなんだったの?
大事な予定被りのプロット最近も観たと思ったら蓮の空のドルケストラ結成回だ。あれよかった。
田舎の山中によくあるみかんの運搬レール出てくるの良いね〜
ってマジでそれに乗ってくんか……田舎のテーマパーク化? そしてめっちゃ走っとるし。1期でもチャリで韮山のほうまで行く回あったけど。
美少女が走ってシャツに汗が滲む描写だ!
今回のライブ衣装すごいな 着物とジーンズみたいなパンツスタイルを掛け合わせている。めっちゃテカってるのが気になる。素材どうなってるの
果南先輩のだけ丈長いの好き
垂れ目のモブ同級生すき
なんかずっと何やってるのこの人たち…って感じでノれないなぁ 1期よりさらに演劇っぽい脚本。地に足がついておらず、さすがにお花畑(みかん畑)すぎる。千歌が瓦屋根の上で走り回ったり、みかんトロッコでジェットコースターしたり、なぜか学校説明会ライブで観客にシャボン玉吹かせたり…… リアリティをかなぐり捨てて進んでうわついたフィクション世界を打ち立てようとしている。ギャグシーンのノリがキツいのは前からだけど。ロケーションの現実性にこだわっている点とどうもチグハグな印象。


4話 ダイヤ回
予選トップ通過!
みんな練習着オシャレやなあ ダイヤさんの練習着変わってて好き 曜ちゃんは寝間着?
ヨハネさんいま「霊圧」って言った!?
ダイヤさん、こういう風にキャラを可愛がってくれ、という設計のされ方が直球なのでイマイチ苦手……
伊豆三津シーパラダイスのステマ回だ
あっ、こういう展開に弱い……泣いちゃった ダイヤさん、ダイヤちゃん……


5話 善子-梨子(-犬)回
鞠莉さん居眠りキャラなの好き
うおおおジャンボエンチョーだ!!!
善子、「梨子」と呼び捨てにしてるのいい
あ、鞠莉の家はやっぱりホテル設定なのね
「偶然」なんてない。すべてに意味がある  陰謀論まっしぐら! 宗教というよりスピリチュアル
梨子さんの人物像がいまだによく分からない。真面目だけどおちゃらけたりノリのよい時もあり、ダイヤさんほどクール・堅物キャラではない。ほかの8人がけっこうキャッチーにキャラ立ちしているぶん、余計に「ふつうの子」感が増す。今のところ「いいひと」ってかんじ。所謂「実在感がある」リアリティ押しのキャラとも違う。なんなんだろう


7/4(木)
6話
もう56人!? 目標値が100なので、56%進行済ということか……人間をめっちゃ定量的に換算してしまってて少し後ろめたい。でも、全13話中の6話目なので、それほど悪くないペースなのでは。
あ、東海地区予選までがデッドラインなんだ。全国大会決勝まではいかないのか。1期のリベンジという面が大きい。
会場投票では生徒数が大い学校が有利。クソ投票システムやんけ。ネット投票も結局事前のプロモーションが大事ということだし…… マジでこの仕様なんとかしてくれ。でも、アイドルはスポーツではないってことだよな〜 なのに建て付けだけは完全にスポ根モノなのがややこしいっていうか苦手なんだよな〜 むしろアイマスのように「大会」がないビジネスの世界を描くか、アイドル部活で大会をやるならプリリズのようにちゃんとレギュレーションを細かく入れた採点・審査制にしてほしい。
とはいえ、「人気投票」であることがこの物語にとっては必要なんだよな……高校の入学希望者を募るのも、要は学校の人気投票ってことだから。

鞠莉さん結構いいキャラだとは思うんだけど、普段の似非カタコト喋りはなんなんだ。流暢に話せるなら、露骨な二面性でギャップを出すのやめてほしい。そこだけ惜しい。
「露骨な二面性」キャラが自分は苦手なんだよな。ツンデレとか、スイッチON/OFFキャラとか。赤面描写が嫌いなのも、要するにあからさまに「ギャップ」が露呈される瞬間だからなのだろう。ふだんダメダメだけどいざというときは才能を発揮する天才キャラが嫌いなのも同じ。(鎧塚みぞれ、後藤ひとり……)
プリパラの北条そふぃさん大好きだけど舞台上でのレッドフラッシュをキメたカリスマ姿は無くていい。(強いていえば、梅干しを摂取してシャキッとするという半ばギャグテイストの明確な外部トリガー描写があるから許容できているのかも。) ガルパン継続高校のミカさんは変人天才キャラだけど、試合中に豹変するのではなく、普段の感じのままに活躍してくれる(がゆえに活躍自体がコミカルに見える)ところが大好きなのかもしれない。露骨な二面性設定はかえって薄っぺらいんだよな。真に厚みのあるキャラは「一面」が豊かなのだと思う。

鞠莉さんに関していえば、あのようにわざとカタコトで話すのは、これまで晒されてきた人種・文化的な偏見や差別に対する彼女なりの葛藤を含んだあえての振る舞い、みたいなことなのだろうか。

そういや千歌の家は旅館なのに宿泊客がほぼ出てこないな。アイドルだって接客サービス業という点では同じなのに! そこの家業設定とのリンクは特に考えられていない。『花咲くいろは』の緒花だって「私、輝きたいんです!」が口癖で、千歌との共通点がかなりあると思うんだけどなぁ。お仕事モノではなく、あくまで部活青春モノとしてのアイドル物語。


果南先輩たちが挫折して秘蔵していた、怪我リスクは高いが決まれば破壊力抜群の秘密兵器みたいなダンスフォーメーション……という設定だけでもかなり厳しいのに、そのセンターの千歌に科される大技がバク転宙返りみたいな体操技で、しかもそれの習得までの過程が(自分のここまでの勇気を認めることという)どこまでも精神の次元の話に終始する……ので、あっそうですか、ふーん…… になってしまった。体操技でラブライブ!を勝ち上がれるなら、統廃合から救えるなら、スクールアイドルってなんなんすかね。体操技のリアリズムではなく、それを通じて彼女たちの青春の輝きを描くための象徴的表現に過ぎないと読むべきなのはわかっているのだけれど、どうしてもノれない。
千歌さんのような王道熱血主人公キャラほんと苦手だー

あと、千歌を見守り励ます梨子と曜のふたりにはもう三角関係的な緊張感は皆無で、単に千歌ちゃん大好きクラブの会員2名様になっているのがつまらない。もっと梨子と曜の差異を、引け目を、嫉妬を、葛藤を見せてくれ。判で押したようにふたりで千歌を温かく見守り励ますさまを見たくはない。千歌というキャラを見せるために、周囲のキャラが画一化・形骸化している。

ライブでの、立ちからボディウェーブ気味にうつ伏せになる振り(正式名わからん)をみんなやってたのは良かった。

あれって東海地区予選のパフォーマンスなんだよね? これで結果を残して入学希望者100人に達したら、クール前半にして目標達成することになる。あと半分はなにやるんだろ。そこは期待できる。そこにしか期待できない。頼むッ……失望させないでくれッ……!!


7/5(金)
7話 挫折→再起回
お~そういう感じになるのか…… てっきり統廃合阻止できると思い込んでたけど、確かにこっちのほうがラブライブ!決勝大会への流れがキレイだな。ますます『花咲くいろは』っぽくなってきたなぁと思いながら観ていた。
千歌への涙の流させ方がとても美しかった。こういうのが好き。
1期ラストで、千歌がスクールアイドルをやる目的として当初の「輝きたい」から「統廃合を阻止したい」にすり替わっているのではないか云々と書いたが、そうしたことが今話ですべて作中で応答されていた。
最後は部以外の全校生徒たちに後押しされる形でラブライブ!決勝出場を決意する。これまで以上に「学校」を背負って。
これで優勝して「奇跡」が起きて大逆転の学校存続!になるのだろうか。そうなったとして、とんだ茶番だと感じずにちゃんと感動できるだろうか。それとも、優勝してそのまま廃校して伝説になるハードボイルドな着地なのか、そもそも優勝を逃すのか……。
愛校心を100%尊いものとして描く作劇が、学生時代だったら引っかからなかったかもしれないが、今は愛国心=ナショナリズムっぽい危うさを感じずにはいられないので、うーむ…… それをいったら『花いろ』はどうなんだ、という話だが。
滅びゆく "国" のなかで、その国の名を歴史に刻もうと奮起する。敗北の美学、素朴なロマンティシズムのようにも思える。

なんか↑いろいろ書いたけど、率直な感想は「俄然面白くなってきたぜ!」です。


7/8(月)
8話 北海道回
Saint Snowまさかの地区予選敗退
濃密な姉妹百合回だった。ストレートな姉妹愛に、ボロ泣き……
ここでSaint Snowとリンクするかたちで黒澤姉妹、特にルビィに焦点が当たるのね。1,3年の姉妹コンビだったのはそういうことか。そういや千歌も「妹」だったな。
次も続くんだ。いかに挫折・敗北を引き受けて次に進むか、が2期を貫いているテーマかもしれない。
花丸さんがどんどん大食いキャラに…… 単なるのっぽパンキャラだとばかり……
姉のほうのCV田野アサミさんかぁ~~


9話 ルビィりあ回
「妹」=小さき者が立派に成長して羽ばたいていくさまを「姉」の視点で見る。姉じゃないけどこんなのおじさんも泣いちゃうよ~
りあさん良いキャラだなぁ……こりゃあ人気でますわ
ラブライブ!決勝のことそっちのけであんまり関係ないことに本気で取り組んでいるのがいい。(じっさいあとは決勝に挑むだけだから、尺余ってるといえば余ってるんだよな)
函館と内浦。いくら海辺の町だからって規模が違い過ぎる……
1年生ズ本当に尊いなぁと思いました。あとちゃっかり よしりこ の距離も縮まってて草
新曲ライブでふつうにお姉さんズも入って来たのには困惑した。あれは姉に見せるためのクリスマスライブとは違うってことね。
姉妹2組がそれぞれ同じような体勢・動きで抱き合ったりしてる絵面がちょっと笑えた。


7/9(火)
10話 西伊豆スカイライン天体観測回
前話までで1年生ズの絆と成長を描いたので、バランスを取るように2年生トリオと3年生トリオの描写がそれぞれされる。3年生ズの湿度が高すぎて全員瞳ウルウルしまくってるの草
めっちゃ余裕のある脚本だな……シリーズ構成的にやっぱり尺余ってるでしょ!?
鞠莉さんイタリア留学か……お父さんアメリカ人じゃなかったっけ。イタリア系でいま仕事をアメリカでやってるだけ?


7/10(水)
11話 閉校祭回
泰然自若として最終回までを歩んでいる。終わりを引き受けた者に怖いものなどない。
千歌梨子のペア感が薄れて、千歌曜と善子梨子になっている、完全に。
相変わらずカルト宗教っぽさはある。女子高だから、という言い訳が効かないほどに男を徹底的に排除した女性だけの空間が当たり前に構築されている点もそれを強めているかもしれない。


12話 ラブライブ!決勝直前回
すげぇぜいたくな時間の使い方だ……千歌がひとりずつに「勝ちたい?」と訊いて独白させていく。
ライブのCG技術が、初代と比べて、そして1期1話の頃と比べて飛躍的に上がったなぁと思う。


13話 最終回
すげぇぜいたくな時間の使い方……
とても好きだった、あの体育館内のスクールアイドル部室とのお別れも丁寧にやってくれてよかった。誰もいない校舎・校内の美術を順に映していくくだりは『けいおん!』っぽい。卒業も閉校も、別れること、終わりに対する感傷・エモという点で同質だから。とにかく「学校」アニメだったな。でも、主題がそうである割に、この2期ではそんなに学校内で印象的なシーンが少ない。函館に行ったり、沼津で犬を拾ってストーキングしたり、伊豆三津シーパラダイス行ったりお寺行ったり蜜柑収穫ジェットコースターやったり……どれも学校外の思い出じゃねぇか!!! どちらかといえば1期のほうが学校内を印象的に使えていたような気がする。花丸加入回の図書館や、初ライブ回の体育館など。彼女たちにとって〈日常〉すぎて敢えてドラマをおこなう舞台ではない、ということなのかもしれない。

2期1話の紙飛行機や千歌だけが全校集会に送れるくだりを回収して、最後のライブシーンで1期1話から2クールすべての足跡を回収していた。まじで尺に余裕がありすぎて何でもできる。
そういえばあっさりラブライブ!優勝していた。優勝旗は内浦の海に立てるための大漁旗だったんですね~(凪あす……)

1年トリオと3年トリオどっちも好きだなぁ~。2年トリオは…………なんかこの最終回で露骨な曜梨子(2次創作いちばん人気CPらしいですわ~~~)の告白があったけど、2クール観て、最終的にやっぱしよく分かんない。梨子は善子との絡みが目立っていたし、曜ちゃんは1期のあの回だけ嫉妬というか自己卑下で悩んでいて、基本的には全方位に明るい良い子だし……。むしろ千歌は、今話で校内をひとり徘徊するシーンなど、ひとりで佇んでいたり泣いていたりすることが増えて、やや好きになれた。

第2期は……なんなんだろう。ボロ泣きすることは多かったし、廃校を阻止できず、それを受け入れて前に進む……という敗者の美学的なロマンチシズム自体は『花咲くいろは』っぽいしわりと好みではあるんだけど、作品全体として今一つそんなに好きではないかなぁ。「田舎」を主題にやっていた第1期のほうが好きかもしれない。2期を通して9人のキャラクターそれぞれもより好きになれたとは思うんだけど……。ラブライブ!シリーズだから仕方ないとはいえ、根本的にお行儀が良すぎるんだよな。魅力的なキャラクターのワチャワチャノリを基底に進行して王道青春部活モノのストーリーをやる。いや、やっぱり(スクール)アイドル要素が苦手なだけかもしれん。花丸ちゃんとかかなり好きだけど、未だにアイドルなんかせずに図書館に籠る文学少女であってほしいもん。のっぽパンは食べててもらって。

7話で統廃合が決まって、それを踏まえてラブライブ!優勝を決意する…………という時点で、実質的にストーリーが終わっていたと思う。だからあとの6話ぶんはウィニングランというか……で、まるまるたっぷり余った尺を使って、Saint Snowとの北海道編やら何やらをやっていたが、正直、7話から直、13話の最終回をやってもそんなに問題がない。尺が足りなくて終盤駆け足になるよりは良いと思うけど…… 逆にこういう尺が余るタイプの1クールアニメってあまり観たことがないので新鮮ではあった。

えーと、このあとは劇場版を観ればいいんだよね!? それで、いちおう『ラブライブ!サンシャイン!!』の(アニメの)履修は無事終えられたということで…………

とりあえず、『ガールズバンドクライ』が面白かったので、酒井監督×花田脚本タッグの過去作であるところの『サンシャイン!!』TVシリーズ計2クールを観たので、読みたかったこちらのnoteでも読むか……





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