見出し画像

【中小企業診断士】【事例Ⅳ】令和4年度第2次試験の再現答案、当日の思考プロセス

1次試験543点(得点率78%かつ全科目60%超)2次試験285点(得点率71%かつ全科目60%超)と運良く高得点合格(独学)、かつ、大企業の経営企画担当の立場から、中小企業診断士試験について記載します。少しでも中小企業診断士について、理解が深まれば幸いです。

再現答案

事例4の得点開示は77点、予備校の採点サービスではLEC、EBAともにA評価(60点以上)でした。
ギリギリ高得点という感じです。解答解説としては各予備校が公表しているものをご参照ください。合格者のレベル感を確認いただき、自信をつけてください。
実際の問題はこちら
https://www.j-smeca.jp/attach/test/shikenmondai/2ji2022/d2ji2022.pdf

第1問 設問1

○再現答案
売上高総利益率 59.59%
当座比率 98.20%
有形固定資産回転率 6.12回

○当日の考え
・(従業員数の記載を見落としており。。。)生産性とは何だ。ROE?ROA?
→最後に解こう。わからない。
→求められている解答でないことは分かりきっているが、設問2に他社と比べて明らかに劣っている点として記載する有形固定資産回転率を記載しよう。
・与件文に強みの記述がないため、その他の指標も判断しづらい。
→最後に解こう。わからない。
→結局何もわからなかった。有形固定資産回転率は効率性だから、収益性と安全性を記載しよう。

○今思えばの反省
検算しておらず、BSの記載方が過去問と異なることもあり、当座比率が計算誤り。
また、従業員数の見落としは大きかった。事例Ⅳも与件文の熟読が重要と反省しました。

第1問 設問2

○再現答案
売上高に対して、有形固定資産が多く、効率性が劣っている。要因は、自社工場への投資の多さや人員の多さから、余力が多すぎ、生産性が低くなっている事である。

○当日の考え
・有形固定資産回転率が低すぎる。人件費も減価償却費も高すぎる。第2問以降でも工場の余力を活かす手段を検討する設問となっているため、現時点では余力が多いのだろう。
・与件文から明確な理由を読み取れなかった。財務諸表だけで判断したので、不安だ。

○今思えばの反省
時間がなく、日本語がひどい。ただ、意図が伝わっていれば悪い点ではないだろう。
労働生産性を分解すると、資本装備率と資本生産性であるので、一見資本装備率の低さを指摘したくなるが、現在でも余力が大きすぎるので、誤りだろう。多数の新規事業が現時点ではまだ、収益を産んでいないことが要因だと思いました。

第2問 設問1

○再現答案
①製品Aの直接作業時間1時間あたり限界利益=1,900円
②製品Bの直接作業時間1時間あたり限界利益=1,100円
①>②かつ需要量に制約がないため、製品Aのみ生産する
営業利益=1900円×3,600時間ー4,000,000円=2,840,000円

○当日の考え
・材料等に制約条件がないパターンは初めてみた。本当にないかチェックしよう。

○今思えばの反省
制約条件がなければ簡単すぎる問題であるため、本当に制約条件がないかチェックするのに時間をロスした。もっと他の設問で時間をかける必要があった。

第2問 設問2

○再現答案
①製品Aの直接材料費1kgあたり限界利益=950円
②製品Bの直接材料費1kgあたり限界利益=2,200円
製品Aの生産量をX、製品Bの生産量をYとする
③4x+2Y<=6,000
④2X+4Y<=3,600
③④の連立方程式を解くと
⑤X=1400⑥Y=200
1400×1900+200×1100-4000000=

○当日の考え
・初めてみた。わからん。。。
・とりあえず、数学を解くイメージでXとYの連立方程式にしよう。
 →時間オーバーで答えまで辿り着けなかった。

○今思えばの反省
全体的に簡単な問題に時間を要してしまった。時間をかければ解ける問題ばかり。

第3問 設問1

○再現答案
①1台あたりの自社工場での点検整備費=6,000+7,500×0.3=8,250円
中古車買取価格をxとすると、
②1台あたりの業務委託での点検整備費=0.02X
②<①の場合業務委託の方が優位となるため
0.02X<8,250円
X<412,500円

○当日の考え
ようやく普通の問題が出てきた。

○今思えばの反省
 なし

第3問 設問2

○再現答案
①差分年間売上高=60万円×12ヶ月×20台=14,400万円
②差分年間費用=(1万円+0.45万円+50万円)×12ヶ月×20台+7200万円×0.9÷15=12,780万円
③差分年間営業利益=①ー②=1,620万円
④差分年間キャッシュフロー=③×0.7+7200万円×0.9÷15=1,566万円
回収期間=4.60年

○当日の考え
これこれ。これくらいのレベルの問題が一番いい。

○今思えばの反省
在庫投資を入れ忘れたため、回収期間が誤り。設問3を捨てて、設問2に時間をかけて検算すべきであった。

第3問 設問3

○再現答案
①差分年間投資額=7,200万円+20台×50万円=8,200万円
②差分キャッシュフロー=150万円+7200万円×0.9÷15=582万円
③増加在庫の取崩額=20台×50万円=1,000万円
NPV=①×-1+②×4.2124+③×0.7473=△5,001万円

○当日の考え
設問2、3が長すぎる。設問3の前提条件に設問2の前提条件をどこまで含んで、どこまで含まないのかが不明。全設問に共通の前提条件は、問の下に記載すべき。初期投資や点検費用は設問3に条件がないから、設問2から持ってくるのか。けど、設問3は当初から月50台販売するのか。
工場の経営において、再投資なしで、FCFが永続することなんてあり得ないだろう。なんで5年目末に在庫がなくなるのに、6年目に在庫投資が不要なんだろう。
問題が悪すぎて、イライラしてきた。

○今思えばの反省
事例Ⅰ〜Ⅳの設問のうち、唯一ストレスが溜まった設問でした。見直しができていません。
ここを捨て問にして、他の設問へあてる時間を確保すべきでした。

第4問

○再現答案
リスクは①投資額が大きく借入金の増加による安全性低下②円高での売上高低下による収益性低下で、マネジメントは①事業開始後事業性を見極めた後に、投資判断を実施②ドル建てのプットオプションを買う事である。

○当日の考え
為替という漢字をど忘れしてしまった。より具体的に記載してしまおう。

○今思えばの反省
なし

まとめ

事例Ⅳは、得点調整が最も行われる事例だと言われており、すべての問題を埋める必要はありません。一部は捨て問にして、(後から見直せば)簡単な問題を確実に解き切る力が重要です。
私の場合は、事例Ⅳで80%得点して、他の事例の遅れを挽回するプランだったということもあり、焦ってしまいました。。。
(私は2次試験を2度受けているのですが、前年の事例Ⅳは計算問題を全問正解しました。)

今思えば(冷静に時間をかければ)、より良い解答が出来ると思います。ぜひ皆さまも80分の制限時間を守って、取り組んでみてください。
繰り返しですが、解答解説のレベルまで至っておりませんので、ご了承ください。

この記事が参加している募集

よろしければサポートをお願いします。励みになります!