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「3」の見方を変えよう

 「3」という数字は数学の域を超えて日常にも世界にもよく隠れている。

 まずはオリンピックだ、オリンピックにも「3」が隠されている。それは表彰でもらえるメダルの種類だ。金銀銅の三種類。
 次は「ジャンケン」だ。これはすぐわかるだろう。出せる手の種類だ。ジャンケンは面白い。グー、チョキ、パーを点とし、優勢、劣勢をそれぞれ一つの線で表すと、一つの三角形ができる。さらにこの一つ一つの点は一対ずつ優劣の関係を持つ対象がいるので平等である。一つの点から二本の直線(優勢と劣勢を表す)を伸ばし、すべての点が他の点と繋がっているという条件を満たす図形は三角形しかない。これは世に言う三すくみの関係だ。三権分立という法学にも使われている理論だ。ちなみに、一つの点から2対の優劣の関係の直線を伸ばすと五角形となる。5すくみだ。(そんな言葉はない)
※つまり2n+1角形(nは整数)なら、2n+1すくみができるというわけだ。(どうでもいい)

 次も生活の話だが、なぜ信号は赤、青、黄色の「3」種類だ。なぜかというと、人間が一瞬で判断できるものは三種類までだかららしい。

 次は物理の話だ。私は文系で、これといって物理を勉強したわけではないが、少し語らせてもらう。空中に紙が一枚浮いているとしよう。それを支えようとした時、幾つの点があったら支えられるだろうか。それはこの流れからするとわかると思うが「3」だ。試しに紙を下から、三本の指で支えた後に、指を一本減らしてみてほしい。紙は必ず落ちる。ちなみに数学の世界では、空間中に平面を設けるためには、3点の座標が分かると平面を決定できる。しかし、数あればいいというわけではない。例えば4つの点があったとしよう。この4つの点は同じ平面上にあるとは限らない。4つの点のうち3つ点の作る平面の延長に残りのその点がなければならない。つまりは点が4つあるよりも、3つの方が平面を支えやすいのだ。点が増えれば増えるほど、条件が増え、ややこしくなる。点が三つだけであれば、素直に一つの平面を描ける。

 最後はプレゼン講習などでよく聞く話だと思うが、「ポイントは『三』つにまとめろ」という話だ。なん、あのプレゼンの神スティーブ・ジョブズがそうしてたからだそうだ。これには諸説あるが、これはオリンピックのメダルの感覚と似ている気がする。2だと少ないし4だと多いのだろう。ともかくここからわかるのは「3」という数字はちょうどいいし、かつアイデアをしっかり支えるという面では、3つの点があると支えやすいのだろう。これも先ほどの平面の話に似ているが、ポイントは多ければ良いということはないのであろう。


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