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雷と豊作、窒素固定について

以前から、雷は空気中の窒素を、放電によって硝酸塩として地表に送り込む機能があると聞いていた。植物が窒素固定する話は有名だが、それだけでなく放電によって大気の窒素を地表に固定するという。

https://www.bsikagaku.jp/f-knowledge/knowledge11.pdf

生物による窒素固定は年間 1.8 億トン、雷等の自然放電による窒素固定は年間 0.4 億トン の窒素が動植物に利用できる形態に変換されると言われている。

『肥料と生態系の窒素循環』より
自然状態の地球生態系の窒素循環(『肥料と生態系の窒素循環』より)

しかし、以下の記事によると、窒素固定だけでなく、プラズマ照射自体が、作物(稲)の生育にプラスの影響を与えるそうだ。

「稲をはじめ植物は、種が発芽して成長する。種の段階で、たった数分のプラズマ照射が、のちの成長を変える。このメカニズムはまだ解明されていない。これは新たな研究領域で、学問的にも面白い」

『“雷が豊作をもたらす”というのは本当なのか? ~言い伝えに「サイエンス」で迫る!~』より

もしそうだとすると、現在行われている避雷針のような単に地中に雷を逃がす仕掛けではなく、農地に積極的に落雷を呼び寄せて窒素固定を促進する仕掛けを作ると、よいかもしれない。(もちろん安全面には気をつけないといけないが)

自然の循環、つながりは、人知を超えて計り知れない。雷のような、人にとっては恐怖しかない現象も、このように大地にとっては重要な役割があり、人の快・不快では見えない世界がそこにはあるのだと、痛感した。



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