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子どもに遊んでもらえる先生でいようと思う。


「先生,一緒に遊びますか?」


休み時間に,Uくんが僕のところに来て,照れ臭そうに言った。
「うん!いいね!遊びたい。」
と答えると,嬉しそうにはにかんで,友達を誘いに行った。
僕も,素直に嬉しかった。

「なんか,昨日,家で,お姉ちゃんに,菊地先生は業間休みに何してるの?って聞かれたんですよ。」
一緒に,トランプをしながら,ひそひそと教えてくれた。
その子の姉も,僕が昨年担任した子だった。

「うんうん。Uくんは,なんて答えたの?」


「菊地先生は,"いつもパソコンをしているよ。"って答えたんですよ。そしたら,お姉ちゃんが,"菊地先生,それじゃあ,きっと寂しがっているから,一緒に遊んであげな。"って言われたんです。だから,誘ってみたんですよ。」


そう言われて,"アハハ!"って顔では笑いながら,心では反省していた。
そういえば,去年の休み時間は,よく子ども達と遊んでたっけな。
外で遊ぶことも,今年より,かなり多かった。

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休み時間は,絶対に遊ぶべきだなんて言う訳ではないけれど,少なくとも,僕は,これまで,子どもとよく遊ぶ教師だった
そうして,一人一人の素に近い声を拾うことが,僕の持ち味だったのかもしれない。
最近,子ども達と少し距離を感じる瞬間が多いのは,子どもが変わったからではない。僕が変わったからだったんだ。

去年の卒業生にまで気を遣わせちゃっている自分って…て思うけれど,僕はいつもそうやって,教え子に助けられて生きてきたんだったな。
教え子たちは,本当に,大切なことを,大切な瞬間に教えてくれる。

明日からも,子ども達に,立派なことを教えようなんて気張らない。

子ども達と一緒に学びながら…いや,遊んでもらいながら,暮らしていきたいと思う。

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