【分子栄養学】AST・ALTからのスクリーニングチャート

※項目にTP(総タンパク)、アルブミンがあるのであれば、先にそちらからチェック。
TP:7.5以上、アルブミン:4.5以上であれば、それぞれの項目が脱水によって、濃度が高く出ている(数値が高い)かもしれないことを念頭にいれておく。


AST(GOT):アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
骨格筋、心筋、肝臓、赤血球に含まれている

ALT(GPT):アラニンアミノトランスフェラーゼ
肝臓に多く含まれている

「アミノトランス」と名前に含まれている通り、アミノ酸からアミノ基を移し替える(転移)ための酵素。
肝細胞内に存在していた酵素が、何らかの障害によって細胞が壊されたがゆえに、血中に流れ出てきて、検査項目に上げられてきている。

なので、この項目が
「高い」時は、該当の細胞が多く破壊されていることを意味し、
「低い」時は、そもそもこの酵素自体が作られていない=タンパク質不足で作れていない
と考えられる → タンパク不足の項目のチェック

ASTは赤血球にも含まれるため、溶血がある場合も高い数値となる。

その場合、他の溶血関連の数値も上がるはず

MCV
赤血球の細胞膜が不安定かつ壊れやすくなり、巨大化している
間接ビリルビン
本来は寿命を終えた赤血球が脾臓で壊され、放出したヘモグロビンが分解されて、間接ビリルビンになるが、ここでは膜障害による不良品の赤血球が壊されたものが対象になる。
赤血球が不安定で使い物にならないため、脾臓で壊されたものが出てきている。
間接ビリルビンは、アルブミンと結合して、血中を流れて肝臓に運ばれる(と言うことは、運び役のアルブミン値もあがる?)

※細胞膜が不安定ということは、コレステロールの生成が不十分な可能性=3大栄養のどれかの過不足も考えられる。
壊れた細胞からHDLコレステロールが残骸を回収しているので、HDLの値もチェック。(筋肉も破壊・炎症してならAST、CK(CPK)も高くなる可能性あり)→別途コレステロールでまとめる

AST<ALTであれば脂肪肝傾向。

これに関しては、脂肪肝が何であるかも含めて、別途まとめる。

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