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帰りの会で。


小1の頃、クラスに1人私に対してちょっとした意地悪をしてくる女の子がいました。Sさんとします。
言葉は覚えてないのですが、やたら冷たいことをつっけんどんに言ってくるイメージ。とにかく私はSさんが苦手でした。

そんなSさんに対しての見方が180度変わった出来事がありました。

帰りの会での事です。

帰りの会ではクラスでその日あった良い事、係からの連絡事項、クラスみんなに言いたい事とか、何個か項目があったと思うのですが、
みんなに言いたい事の時に、その当時私の前に座っていたSさんが手を挙げました。

私は「何を言うんだろう。。」とSさんを見ていると、

日直係に指されたSさんが立ち上がり、

「私のことを〇〇って呼ぶ人がいますが、もう〇〇って呼ばないで下さい!!」

と、泣きながら言いました。

Sさんはその氏名から一部の男子数人だったとは思いますが、あだ名でからかわれていました。

席に着いた後もSさんはシクシク泣いていました。

私はびっくりしました。

私に意地悪をしてくるSさんと、いま目の前で泣いているSさんが同一人物だなんて、なんか信じられませんでした。

そんなに傷ついていたんだ、、皆んなの前で「嫌だ」と言うのもすごく勇気がいることだろうな、すごいなぁ。
と私は思いました。

Sさんの心の内を知り、多少意地悪されても、別に気にしないようにしよう…。

でも、その後Sさんに私が何かされたことはあったのか無かったのか思い出せません。思い出せないということは、これを機に私にも意地悪しなくなったのかもしれません。

数年後、中学生になり、私はSさんと同じソフトテニス部に入ります。
小学1年生の頃は全然会話なんてしなかったし、お互い何となく過去の関係性があまり良くなかったのも意識の中にあるので、部活が始まった頃はぎこちなく話していましたが、段々と普通に楽しく話せる仲になりました。

話せるようになると、Sさんの親の期待とか色々知ることになり、Sさんも私には計り知れない悩みがあるのだろう、大変だったんだな、、と意地悪されてたことも全て許せるのでした。


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