顧客接点が多くなった気がする勘違い
「今みたいにいいカメラがあったら、ボクにはシャッターチャンスがわからんかったかもしれんなぁ」
この本に登場するスポーツ写真家の言葉だ。
フリーランスになりたての頃、お金がなくて、フイルムをたくさん買えなかった。
そこで、限りあるフイルムをどこで使うと有効か。
選手の動きを、観察した。
ひたすら。
走り幅跳び選手。
着地した瞬間のほんの後、ふわっと浮いた瞬間の筋肉が一番美しいそうだ。
なるほどねー。
いくらでも無料で写真が撮れる今の環境だと気づきにくい瞬間。
こういう、「現代の恵まれ」ゆえに見えなくなっている大事なこと、ってビジネスにもありそうだ。
馴染みのカフェへの動線にあった中古買取店が閉店してた。
うまくいかないのはビジネスモデルが原因とされることが多い。
しかし、同じ中古買取店でも繁盛しているところはある。
仮に中古買取店というビジネスモデルがまずいのであれば、繁盛する店と店じまいする店が生まれる理由が成立しない。
同じネットショップでも、繁盛店と残念な店がある。
ビジネスモデルではない。
ビジネスモデルは静的であり、いわば2Dだ。
JOYWOWで言えば、販売商品は
コンサルティング
ライティング(本や連載コラムなど)
スピーキング(カンファレンスなど)
ティーチング(セミナーなど)
これらを顧客に販売し、関係を築き、耕していく。
→ ビジネスモデル
しかしながら、これって、他のコンサルティング・ファームでも可能だ。
では、「違い」「とんがり」「戦略」はどこで見せるか。
戦略といえば、『週刊現代』の右に出るものはない。
いやー、まったく舌を巻く。そう、『週刊現代』は、70代以上、つまり団塊世代の男性に的を絞っている。これが『週刊現代』の戦略。尊敬する経営学者・楠木建さんの著作『絶対悲観主義』に教えていただいたのだが、まさに。
戦略は選択であり、捨象。70代以上のおじいちゃん以外は、すべて捨てる潔さを感じる。清々しい。
ビジネスモデルじゃないんだよね。
話を、「現代の恵まれ」ゆえに見えなくなっている大事なこと、に戻す。
それは、顧客接点が多くなった気がする勘違いである。
SNSがそれを助長させている。あくまで勘違いであり、誰に届け、誰は捨てるか、という原理原則は変わらない。
『週刊現代』の顧客、70代以上のおじいちゃんはネットなんて七面倒臭いことはやらない。あくまで紙だ。だからひたすら紙で届ける。そして、ネタは「マネー」「H」「昭和は良かった」。これをひたすら繰り返す。
こうして、戦略が立体化する。3Dになる。
さて、JOYWOWの3Dとなる戦略ストーリーはこちら。
解説したいけど、長くなるので、次の機会にしますね。
今日もお読みいただきまして、ありがとうございます。
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