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「引く、なくす」もクリエイション

クリエイションといえば何かを生み出すもので、その語感印象から、「足し算」のイメージが強い。機能が増える、とかさらに高速になる、といったような。昭和なメーカーが得意な分野だ。ゼロをイチにするゼロイチ。
0→1

ところが、「引き算」も、クリエイションだ。イチゼロ、1→0
ご家庭の「食」は一気に「時短」へと進んだ。
高級レストラン、寿司店の味が簡単に家で楽しめる。その背景には進化した冷凍技術がある。

麻布の名店「鮨心」の定期便

常温で3時間解凍すれば、店のカウンターで握りたてをいただくのと同品質のお寿司が。

カリフォルニア、ナパバレー発のヘスタンキュー。スマホがレシピを手取り足取り教えてくれる。IoTでパンとつながり、温度調節などは自動。
一流レストランのシェフの味がそのまま再現できる。

筑前煮も可能。落し蓋不要。その代わりにコンロが自動的に温度を上げ下げしてくれる。

家で洗濯、というのも、ひょっとすると今後なくなるかもしれない。クリーニング士(国家資格)がコインランドリーマシンを動かして洗濯してくれる。

すべておまかせで、あとはプロのクリーニング士がやってくれる。
クリーニング業界はいま、逆風の極みだ。コロナでライフスタイルが変わったことでクリーニング店を利用しない流れになっていることと、重油価格の高騰で、経営は厳しい環境にある。

ところがコインランドリーなら重油は使わない。電気。
そして、一般的なコインランドリーの稼働率は10%(一日2.4時間)に対し、ジャバリンは50%(一日12時間)という。夜は動かさないから半分なのだが、要するに、実質100%だ。

夫婦やカップルが二人とも働きに出ている家庭が「ザラ」になった。ということは、洗濯はどっちがするにしても負荷が大きい。洗濯は、洗えばそれで済むのではない。たたまなきゃならない。子どもが育ち盛りだと、これ、結構負担だ。

今はどんなマンションでも洗濯機を置く四角いスペースがお風呂洗面台スペースに用意されているが、やがてここもなくなり、その分寝室が広くなるとかになるのかもしれないね。

キャッシュレス、というのも「引く」「なくす」クリエイションだ。
おじいちゃんタクシーで現金しかだめ、と言われてざらつくのは、この「引き算」な流れの逆だから。

昭和のビジネスホテルでは、冷蔵庫がこんな感じで、飲み物が刺さってた。
いったん引き出すと、課金される(笑)

ドリンクのアタマだけではよくわからなくて、間違えて出したこともたびたび。

これも、いまは、ない。

「引く、なくす」を、クリエイションの課題に入れてみると面白いよ。

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