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明日へのオプティミズム

ある人が、「高齢者向けのセミナー講師をすることになったのはいいけど、高齢者って、どんな興味関心があるのかわからないから、いろいろ本とか探ってみたんですが・・・」と。それに対してぼくは「ステレオタイプな高齢者というのは今や存在しませんよ」と言った。「だってあなたの目の前にいるこのぼくは高齢者だけど、自覚ないもん」(笑)

「青春」というのは、「今日からオレ、青春!」という区切りがある。高校に入学するとか、クラスの女の子が気になって仕方ないとか、ニキビが吹き出してきて困ったとか。

ところが高齢者って、いつから高齢者なのか、はっきりしない。ぼくの場合で言うと、なんだか気づいたら60歳超えてた。例えばサザンの桑田君も、つい癖で「君」と言ってしまうけど、年齢的には立派な高齢者だ。でもご本人は決してそうは思ってない。

ユーミンもそうだね。

日本は世界に先駆けて少子高齢化社会に突入している。ということは、これまでの人類の誰もが経験したことのない「高齢」というものを経験し始めているのだ。日本人の4人に1人が。

そしてみんな・・・

自覚してない(笑) 自分が高齢者ということを。

ぼくら世代はバブルを知ってる。若い頃から海外旅行ガンガン行ってる。遊び知ってる。とにかく、明日は今日より良くなる、そう信じて生きてきた。

この映像に出てくる若者たちが、いま、「高齢者」になりつつある。

ちびまる子ちゃんのおじいちゃん友蔵さんとは違うのである。

そもそもいつの時代でも高齢者は初心者なのであり、大家族でもあれば孫ができ同居していれば自覚も生まれるだろうが、いまや核家族、孫ができてもLINEでやりとりする。非接触タッチパネル孫なのだ。高齢者としての自覚が生まれようがない。

ややっこしい日本になった。こういう今だからこそ、「明日は今日より良くなる」と信じて生きてきたし、今もそう思ってる高齢者の知恵をどんどん借りる必要があるんじゃないか? ぼくは来年ツアーをやる。日本全国遊びに行く予定だ。皆さん、楽しく語らい合いましょう。そしてぼくの持っている明日へのオプティミズムを共有できれば、とても嬉しいです。

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