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狭い部屋

ぼくたちはとてもとても狭い部屋に住んでいる。

インターネット黎明期、そうだな、2000年ごろ、世界に飛び出せるワクワク感に満ちていた。実際、ぼくはインターネットのおかげでニューヨークへ渡り、起業できたわけだけど、世界が近くなり、なんだかとっても幸せだった。

iPhoneが2007年に発売され、手元の小さなチョコレート箱みたいなものがパソコン代わりに世界とつながって、「なんでもできる!」感がさらにパワーアップした。

さて現在はどうか。

フェイスブックはタイムラインをいじる。「あなたの『ともだち』は、この人でしょ?」と、「いいね」とかコメントやりとりしない人は除外され、限定された人の投稿しか流れなくなった。広告も、「あなたのインタレスト(興味・関心)はこれでしょ?」と投稿履歴を読み取り、レコメンドしてくれる。ぼくがよくハゲネタやってたので、増毛・育毛剤の広告なんかザラだったのだが、ここのところ毛が増えたものだからこんなのに変わった。

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ぼくがオフィスで筋トレしてることを書いたからだ。

おおっ! いま念のためインスタグラム見たら、同じ広告主のやつが流れてきたぞ。こわ~!

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そういえば、この前、テレビでLOVOT紹介してて、可愛いなあと思って手元のスマホで検索した。高っ!? と思ってあきらめた。その夜、なんとなくインスタ見てたらきっちり、LOVOTの広告動画が流れてきた。

「タイムラインをあなたのインタレストに応じていじりますよ。最適なレコメンドをして差し上げますよ」という差し出がましいサービスをやっているのはTwitterもそうだし、Pinterestもそう、You Tubeも、Apple Musicも同じく。「最適な」って君にわかるのかい?(笑)

ぼくが「狭い部屋」と言っているのはこのことだ。「狭い世界」どころか、ものすごく狭いせまい部屋。

ヨーロッパで声高な「忘れられる権利」まではいかないけど、なんか、狭くしないでもらえませんか? これがあるから、ぼくは、Clubhouseのフォローを、フェイスブックとは別にしてる。知らない世界の話を聞いて、勉強したいから。

「やったことのないこと」をすることで独創性(オリジナリティ)が生まれる。同じように、「知らない人の話」が刺激をくれる。

まず、ぼくたちは全員、狭い部屋にいることを自覚しよう。そして、できるだけやったことのないことをやろう。知らない人の話を聞こう。クリエイティビティは、そこから生まれると思います。

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「森永製菓あひる課」って、楽しいね!

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