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夢なんて持つな。自称しよう

ぼくは若い人に「夢なんて持つな」と言ってる。それは「もっと現実を見ろ」というようなものではなく、「夢」と言った途端、「叶わない」「実現しない」「いつまでも追い続ける」前提とセットになるから。

「歌手になりたい」という子どもがいるとしよう。なれないよ。ぜったい(笑) なぜなら「なりたい」と言った途端「なってない現実」を肯定するから。I want to be a singer. つまりwant to be。

そうではなく I am a singer.歌手に「なった」と言うようにする

自称? そう自称です。 すべては自称から始まる。「もう少し大きくなったら歌手になる」と言っても、具体的に、何歳になったら? 歌手になるために何するの?・・・すべてあいまい。それなら、サクセス・ブレーン使って、脳に司令出す。

幼い息子が「BTSになりたい」と無邪気に言ったとする。「なれない」。はっきり言い聞かせるのが親のつとめだ(笑)なぜなら、BTSって、もう既にいるもん。無理やん。息子がBTSと同い年齢になる頃にはグループ解散してるかもしれないし。

そうではなく「世界的人気のアイドルになった」と自称するように言ってあげよう。その瞬間から、息子さんの脳が「世界的アイドル」に向けて動き出す。ただ、脳はネクラでナマケモノでアタマ悪いから、「世界的アイドル」といった抽象的概念を理解できない。なので、BTSの動画を繰り返し観るのは正解。

ぼくが旭化成在籍中、複業始めて最初にしたことが「マーケティング・コンサルタント」と自称することだった。誰もぼくを「マーケティング・コンサルタント」だなんて思ってないよ(笑) ぼく以外誰も。だけど自称した。名刺作った。お声がかかり、グロービスで講師始めた。生徒は「旭化成の阪本」ではなく「マーケティング・コンサルタントの阪本」としてぼくを見た。だんだん現実が動き始めた。グロービスからお声がかかる、というのもサクセス・ブレーンの働きだろうね。

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これはその時の名刺。Palmtreeというのもこの時まだ法人化してない。ニューヨークに渡ってからシティバンク・パークアベニュー支店に口座作って、法人化した。それより遥か前、脳はこの名刺作った段階で、「現実化」に向けて動いていたんだろうね。でも脳は「マーケティング・コンサルタント」を理解してなかったはずだ。抽象的だから(笑)

プロのミュージシャンも最初はみんな自称から始まってる。自称って、大事なんだ。でね、こういう話すると、「じゃ、私、何を自称しよう?」とわからなくなる人、結構いる。そう、みんな「現在の自分」には満足していないくせに、「では、どうなりたいの?」という質問には具体的なイメージがない。イメージがないと脳は怠ける。動かない。

知人が「パン職人を目指している息子とパリで食べ歩きするのが夢なんです」と言うから、「じゃあ、パリの写真や有名なパン屋さんの記事を集めて、毎日息子さんと眺めればいいよ」とアドバイスした。きっと実現する。

これは、経営でも同じ。ビジョンとかミッションはややもすると「夢」的扱いになる。もちろん大事。「論語と算盤(そろばん)」のうち、論語の守備範囲がビジョンやミッション。でも、ややもすると「良き意図」だらけで算盤の伴わないことが多い。NPOが特にそうだね。そして、これからのビジネスはすべてNPO的なあり方になっていく。

だからこそ、論語だけではなく、算盤、つまりお金も大事。銀行残高がいくらになりたいのか。脳に司令しよう。根拠? ナシでいいです(笑)

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