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決算書を活用した利益とキャッシュ最大化(第2回:貸借対照表編①)

第1回の続きです。第1回はこちら ↓
決算書を活用した利益とキャッシュの最大化(第1回:はじめに) | 記事編集 | note

先行経営のSTEP1は、貸借対照表(B/S)の読み方、ポイントを理解することです。

🔸貸借対照表(B/S)の読み方

(1) 資金の調達と運用

企業の永続にとって重要なことは、調達した資金を事業に投資し、結果として現金を増やすことです。資金調達⇒事業への投資⇒現金増大 という循環です。B/Sの右側(貸方)は資金の調達方法を表します。B/Sの左側(借方)は資金の運用先で、大きく言えば「事業を行うための資産」とその結果獲得した「現金」からなります。
まず、右側の調達方法のうち、一つ目の「①借入(借金)」は当然返済しなくてはなりませんし、無限に借りることもできません。二つ目の②資本金(出資)は、返済不要ではありませんが、無限ではありません。三つ目の③利益(儲け)は、もちろん返済不要ですし、企業努力次第で無限の調達先となります。
つまり「現金」が企業にとっての結果指標とするならば、最も安全かつ無限の「利益」はその先行指標という関係にあり、世の中のほぼ全ての会社が「利益を出せ」という理由です。

(2) 勘定科目の並び

貸借対照表(B/S)を構成するのは、「現金預金」とか「支払手形」といった勘定科目です。この並び順には意味があります。一般的には「流動性」の高い順ということですが、もう少し主観的にいえば、B/Sの右側(借方)は企業にとって危険度の高いものから順に並んでいます。例えば支払手形は2回不渡りを出せば金融機関との取引ができなくなるため、倒産リスクが高まります。一方、B/Sの左側(貸方)は下から上に向かって重要性の高いものへと進んでいきます。つまり、現金が最も重要ということです。

また、「支払手形」「買掛金」「1以内返済借入金」を併せて「流動負債」といいます。そして、「現金預金」「受取手形」「売掛金」を併せて「流動資産」といいます。
注意する必要があるのは、例えば5年返済のような借入金を「長期借入金」といいますが、そのうち1年以内に返済する義務のある金額は「1以内返済借入金」という勘定科目で「長期借入金」から分離して流動負債とする必要があることです。上の図でいえば1,000万円の5年返済の借入金のうち、200万円は別建てとする必要があるのです。

さらに言えば、この「1年以内返済借入金」の額が200万円だとすると、それを自力で返済するためには、その企業は最低でも200万円の当期利益を捻出しなくてはならないということです。

詳しくは、動画「利益とキャッシュの最大化セミナー(BS編①)」をご覧ください。
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