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決算書を活用した利益とキャッシュ最大化(第5回:損益計算書編②)

第4回の続きです。第4回はこちら ↓
決算書を活用した利益とキャッシュ最大化(第4回:損益計算書編①) | 記事編集 | note

決算書活用のSTEP2は、損益計算書(P/L)の実際の数字から経営状態の分析をしてみることです。そのポイントは3つです。

🔸ポイント2:損益分岐点売上高

(1) 利益が0になる売上高

 前回は、損益計算書(略称 PL)を活用して「限界利益(率)」と「給与分配率」という考え方を学習しました。今回は、「損益分岐点売上高」についてです。損益分岐点売上高とは、「利益が0になる売上高」をいいます。まず、損益分岐点を考える前に、利益を求めるための基本となる計算式は
 売上高 - 変動費 - 固定費 = 利益 です。
売上高 - 変動費=限界利益 ですから
 限界利益 - 固定費 = 利益 です。
そして、損益分岐点となる売上高は「利益が0になる売上高」ですから損益分岐点となる売上高は、限界利益 - 固定費 = 0 
すなわち、 限界利益= 固定費 となる売上高です。
 下のストラック図で説明しますと、損益分岐点となる売上高では固定費の箱4700万円と限界利益の箱が等しくなるので、限界利益も固定費と同じ4700万円です。ここで、 売上高×限界利益率=限界利益 ですから、限界利益4700万円となる売上高、つまり損益分岐点売上高は
 損益分岐点売上高=限界利益 4700万円 ÷ 限界利益率 50%=9400万円 という算式であらわせます。
 一般的な管理会計のテキストでは、
 損益分岐点売上高 - 変動費率 × 損益分岐点売上高 - 固定費=0 という算式から、(1- 変動費率)×損益分岐点売上高 = 固定費
損益分岐点売上高=固定費 ÷(1- 変動費率)= 固定費 ÷ 限界利益率
        =固定費 ÷ ((売上高 - 変動費)÷売上高)
といった説明がされています。 

(2) 利益を1000万円だすための売上高

 では、利益を1000万円だすためには売上高がいくら必要でしょうか。上述のとおり、限界利益 - 固定費 = 利益 ですから、利益1000万円をだすための限界利益は、
 利益1000万円をだすための限界利益=固定費4700万円+利益1000万円
                  =5700万円
とあらわせます。そして、
 利益1000万円をだすための限界利益 5700万円
  =利益1000万円をだすための売上高×限界利益率 50%
  ですから、
 利益1000万円をだすための売上高
  =利益1000万円をだすための限界利益 5700万円÷限界利益率50%
  =1億1400万円 
が導きだせます。

詳しくは、動画「利益とキャッシュの最大化セミナー(PL編②)」をご覧ください。
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