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「承認欲求」という魔物

▼マズローの「欲求5段階説」について
ピラミッド状の階層を成しマズローが提唱した人間の基本的欲求を高次の欲求(上)から並べられているものです。

1,自己実現の欲求 (Self-actualization)
自分の能力を最大限伸ばし発揮したいという欲求
2,承認(尊重)の欲求 (Esteem)
他人から尊敬されたい、自分の価値を認められたいという欲求
3,社会的欲求 / 所属と愛の欲求 (Social needs / Love and belonging)
仲間に入れてもらいたい、愛されたいという欲求
4,安全の欲求 (Safety needs)
自分の生命や財産などを安全で安定させたいという欲求
5,生理的欲求 (Physiological needs)
食べたい、飲みたい、眠りたいといった最も基本的な欲求

下位の欲求が満たされてはじめて上位の欲求が呼び起こされると言われており、日本で暮らしていて仕事がある限り3社会的欲求,4安全の欲求,5生理的欲求はある程度満たされていると考えられます。

▼自己実現欲求はすばらしい
下位4つの欲求がすべて満たされても、自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化して自分がなりたいものになるためにがんばる欲求は消えてなくなりません。これら5つの欲求全てを満たした人を「自己実現者」を呼び、真に充実した人生を送ることができると考えられています。実は社会的に成功しているか(つまりお金持ちかもしくは地位が高いか)どうかは完全には因果関係はなく、自分的にどうかということが大切であるととらえています。一方で、自己実現欲求が高いと自分的位にやりたいことがしたいしという気持ちが強く成功するとも言われています。

▼承認欲求はとても怖い
現代人は承認欲求に縛られ身動きがとれなくなっていると言われています。みなさんは「自分を上司に認めてもらいたい」「SNSでいいねをたくさんもらいたい」「友人にいつもすごいと思われたい」という気持ちは強いでしょうか。私はとっても強いと自分では思っており、生きていく上で人間関係を円滑に行うために注意しています。一般的に20〜30代は必然的に承認欲求が高まる年齢であり、逆に承認欲求によって成長していくという側面があるようです。ビジネスマンとして一番大事な時期をどこで過ごしてきたかによって結構変わって来ると思われ、そのような環境にいたとは感じています。しかし承認欲求というものは際限がなく、たくさん与えられても「もっと!もっと!もっと!」と欲しがってしまうものです。つまりこのつきない欲求とどのように付き合っていくのかが人間としての成長であるとも言えます。(少し大袈裟でしょうか? 笑)

▼承認欲求からとき放たれるために
1,結局、大事なことは「誰から」「どのように」承認されたいのか、を自覚することが大事なのではないでしょうか。それは家族であったり恋人であったり、上司であったり、友人であったり、はたまた部下であったりします。そして何を認められたいのか、がんばっていることそのものなのか、結果だけなのか。自分自身の癖を理解できると、だいぶこの厄介な欲求(他人から承認されたい)ときちんと向きあえることができると思います。つまりそれ以外のことはどうでもいい、認められなくてもいいとおけるからです。
2,私が個人的に呼んでいる概念として「自己承認力」というものがあり、これは文字通り自分で自分を承認する力です。この力が高い人は他人からの承認が必要としないため、多くを求めなくてもよくなります。いわゆる自分大好きな自己陶酔にも近いのではないかと思います。これは結構過去に承認欲求を存分に満たされたり、年齢が経過することによりいい意味で諦めたりすることにより得られるスキルや考え方だと思います。なので若いうちは得ることが難しいかもしれませんが、すでに持っている人もいますよね。

この2つの考え方で「承認欲求」から逃れると本当に自由です。

▼参考文献
「承認欲求」