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青春時代の、世界史と地理と旅のバイブルは。
その昔、私にとっての世界史と地理のバイブルは、「大航海時代Ⅱ」「ジョジョの奇妙な冒険」「水曜どうでしょう」であった。旅の醍醐味とは、旅先に到着したところにあるのではなく、旅における「移動」そのものであるということを気づかせてくれたのが、これらの作品群であった。
ゲーム「大航海時代Ⅱ」を遊んで、大西洋沿岸域を、ヨーロッパ・アフリカ・中南米までを制覇したような気分となった。
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」を読んで、インド洋沿岸域を、インド・エジプトまでを制覇したような気分となった。
バラエティ「水曜どうでしょう」を見て、ヨーロッパ・豪州・北米の、内陸部を制覇したような気分となった。
世界地図を見たときに、行ったことなどないくせに、ジャマイカやキューバのあたりが懐かしかったり、アフリカ東海岸をお久しぶりと思えたりする、奇妙な錯覚が今でもある。
そしてこれらの作品は、後年、一部の「名探偵ポワロ」エピソードもくわえて、めったなことでは味わうことの出来ない「旅のトラブル」を味わわせてくれる、旅の聖典となったのであった。
ふと思い返せば、あの当時、世界は、本当に輝きに満ち溢れていたなぁと思うのである。あのときに見ていた、対象としての世界も、主体としての自分自身も、理想からはかけ離れてしまう形で、変わってしまったのだということに、今は驚く。仮想現実にもなりえなかったあの頃の理想と記憶の中の世界が、何よりも愛おしい。
人ごみで混雑する観光地を訪れなくても、移動するということの旅の愉しみを、味わって生きていきたい。移動先という意味においての、旅先の空を仰ぐことを愉しみに生きていきたいと、あらためて思う。
【自分的 旅する移動手段とそこでのトラブルの魅力 一覧】
列車 ポワロ「青列車の秘密」「オリエント急行の殺人」
ジョジョ⑤「Gデッド&Bボーイ戦」
ケーブルカー 水どう「サイコロの旅4」
ジョジョ⑤「Sフィンガーズ戦」
ロープウェー ジョジョ③「Eテンパランス戦」
クルマ 水どう「欧州走破シリーズ」
「豪州縦断」「北米横断」「対決列島」
ジョジョ⑤「Wアルバム戦」
バス 水どう「サイコロの旅シリーズ」
ポワロ「二重の罪」
バイク 水どう「カブの旅シリーズ」
カヌー 水どう「ユーコン川下り」
帆船 「大航海時代Ⅱ」自体
(キャラベル船なら冒険商人 ガレオン船なら女海賊)
貨客船 ポワロ「ナイルに死す」「海上の悲劇」
コロンボ「歌声の消えた海」
旅客機 ポワロ「雲をつかむ死」
ホテル ポワロ「白昼の悪魔」「ヘラクレスの難業」
ジョジョ③「バステト戦」
野営地 ポワロ「メソポタミア殺人事件」
ジョジョ③「デス13戦」 同⑦「ブンブーン一家戦」
乗用馬 ジョジョ⑦全編
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