小さなアトリエから見える景色
名古屋から岐阜県の山里加子母に移住して23年目になります。
加子母に暮らし始めた20代の頃、ずーっと名古屋でインドア暮らしだった私には、窓から見える「山」に実感が湧かず、なんだかテレビの画面を見ているようでした。絵も人物のみ。それが2年位経った頃、絵の中に窓が現れ窓から見えるのは木立。3年目には、絵の中に庭が現れ、小さな植物が生えました。意図的ではなく自然とそういう絵が浮かんできたのです。月日が経つにつれ、私の感覚の中に、山や木が現実のものとなり、その中に住んでいる動物の息