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my works

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絵についての色々。
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2020年4月の記事一覧

小さなアトリエから見える景色

名古屋から岐阜県の山里加子母に移住して23年目になります。 加子母に暮らし始めた20代の頃、ずーっと名古屋でインドア暮らしだった私には、窓から見える「山」に実感が湧かず、なんだかテレビの画面を見ているようでした。絵も人物のみ。それが2年位経った頃、絵の中に窓が現れ窓から見えるのは木立。3年目には、絵の中に庭が現れ、小さな植物が生えました。意図的ではなく自然とそういう絵が浮かんできたのです。月日が経つにつれ、私の感覚の中に、山や木が現実のものとなり、その中に住んでいる動物の息

描くことで満たされる

1人+猫暮らしを10年近くやった後に、結婚しました(と同時に妊婦になりました)。1人暮らしの「時間」は全て私のもの。絵を描いたり、「イメージが湧いてくるのを待ってるの」なんて言ってダラダラしたりの繰り返し。寝すぎ故の夢見心地な不思議な頭でいろんな想像を創造していました。海の中をたゆたいながら深く深く潜っていく感じ。または、どんどん深く掘っていく感じ。あれは幸せな時間だった。 ところが、結婚して他人(夫)が居るとそんな訳にもいかず、いきなりツワリで寝込むし、子どもが生まれたら

オカリナに愛を込めて

夫で古楽器奏者のハルさんが隣の部屋で「オカリナ」を作ってます。まだ粘土の状態なのに「ピ〜」。音が出るんです(というかこの段階で出ないとダメなんだそうです)。ハルさんがコンサートでも演奏するアトリエ玉手箱謹製の「オカリナ」は、粘土から焼き上げ、音の調整までをハルさん、絵付けニス塗りを私が担当しています。どんな風に作っているか、ご紹介します。 はい。成形は正座です(笑)。柔らかい粘土を型取り、穴を開けたり歌口を作ったり。なかなか細かい作業です。「ヒーっ」とか「クーっ」とか独り言

「手描きTシャツ屋さん」にもなります。

私のお仕事は「絵描きさん」な訳ですが、紙やキャンバスはもちろん、いろんなものに絵を描きます。マトリョーシカもその一つですが、春麗らかな今の季節から夏までは「Tシャツ屋さん」にもなります。 「絵」は、自分と向き合って。「イラスト」は、お仕事の内容を考えて。では「Tシャツ」は、と言うと、着て楽しい、着て嬉しい、どんな人が着てくれるかしら、コーディネートは?、、、、と、肩の力を抜いて、楽しく可愛く描いています。赤ちゃんのロンパースなんか、とっても楽しい!すくすく元気に育ちますよう

着物好き 乙女好きに届けたい! 『大人の塗り絵 キモノ日和』!

おうち時間を楽しく過ごすために、私がみんなにできること!と考えて「大人の塗り絵」を描き出し、最速10日で冊子販売までこぎつけました。私頑張った!(笑)。とにかく早くお手元へ届けたい。今、おうちで楽しいことを。と熱い思いがたぎっていました(笑)。いいものできたと思います。ぜひ、遊んでください。 どうして 着物? どうして 乙女? それは、『着物』や『乙女』というものは、 ウキウキ感ハンパないから!です。 可愛い着物、可愛い女の子。 コロナも吹き飛ばす勢いがあります。(と思

コロナ禍の、心の移り変わりが絵に現れているようで

コロナ禍の最中、お仕事用ではなく、何かの為でなく、ただ湧き上がってくるものをインクで描きました。描くことで落ち着きを取り戻す毎日。3月末から4月末までのモノクロ作品です。 3月28日『無題』追記:絶望というより希望 3月29日『果実』 3月30日『みつめる』 4月6日『つかの間の休息』 4月10日『無題』 4月23日『spring』 4月24日『隠れ家』 #いま私にできること

アマビエを描きながら妄想したこと    stay home and I love you

小さい頃から『流行りモノ』には無理に目を背ける天邪鬼気質の私ですが、急に昨日、アマビエを描いてみる気になり、アマビエのことを調べました。 ウィキペディアの情報では、京都大学附属図書館収蔵の『アマビエの出現を伝える瓦版』が元なんですかね。 「弘化3年4月中旬(1846年5月上旬)のこと、毎夜、海中に光る物体が出没していたため、役人が赴いたところ、それが姿を現した。(姿形について言葉では書き留められていないが、挿図が添えられている。)その者は、役人に対して「私は海中に住むアマ